◆MTF性転換者が女性用トイレ利用で逮捕される
http://gayjapannews.com/news2006/news148.htm
(ニューヨーク)MTF( Male-To-Female 、男性から女性へ)の性転換途中にある電話修理工ヘレナ・ストーン氏(70)が、グランド・セントラル駅の女性用トイレを使ったことを理由に過去6ヶ月の間に3度も逮捕されていることが明らかになった。ストーン氏によると、彼女は“変態で気色が悪い世界一の醜悪女”と罵られた上、“もし再び女性用トイレを使ったら逮捕する”と脅されたという。
彼女は「私は女性なんです。女性用トイレしか使うトイレがないんです」と話したという。ストーン氏の弁護士であるトランスジェンダー人権保護団体TLDEF(Transgender Legal Defense and Education Fund)のマイケル・シルバーマン氏は、ストーン氏に代わってニューヨーク市都市圏交通局警察(MTA police)と市人権委員会(CCHR)と共にMTAに対して訴訟を起こした。CCHRのガイドラインでは、“全てのトランスジェンダーの人々が公衆トイレを利用できる”と定めている。
MTAスポークスマンのトム・ケリー氏はその後、「ストーン氏にかけられた嫌疑は取り消され、問題は解決しました。現在この事件がどのようにして起こったのか調査が行われており、将来同様の事件が起きないよう、あらゆる手を尽くす所存です」との声明を発表した。シルバーマン弁護士は、ストーン氏にかけられた嫌疑が晴らされたことに驚いているが、その嫌疑取り消し決定を歓迎すると話している。
ストーン氏は電話会社ヴェライゾンとその前身の会社で合わせて37年間仕事をしている。MTFの性転換途中の状態になってもう10年になるという。
昨年8月、ストーン氏はグランド・セントラル駅構内の公衆電話修理担当となったが、その時からMTA職員からの嫌がらせは始まり、時間が経つにつれその嫌がらせは酷くなっていったという。彼女は風紀を乱した罪で9月29日、12月17日、1月12日に、いずれも女性用トイレを利用しようとした際に逮捕されている。それ以来、彼女はトイレの無いオフィスで容器に用を足すことを強制されているという。