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◆「情報麻薬」を規制せよ 元東京女子大教授 林道義

 (産経 06・4・3)

 最近話題になっている岡田尊司著『脳内汚染』(文芸春秋社)を読んで、ぜひとも紹介しなければならないと思った。この小欄ですべてを紹介することはできないが、要点はこうである。

 いま青少年のあいだに広く深く浸透しているゲームが、脳を作り替えてしまうという恐ろしい弊害をもたらしている、というのである。

 弊害の第一は、殺人や暴力に対して人間が本能的に持っているタブー(動物ほどに完全ではないが、なお強く残っている)を解除し、脳の行動プログラムを変え、安全装置をはずす役割をしていることである。

 すなわち、ゲームの多くは敵を殺して目標に到達することをテーマにしているが、それを成し遂げていく過程で、敵を殺すことに対して躊躇(ちゅうちょ)をしないで反射的に引き金を引く訓練をしていることになる。事実、アメリカで起きた大量殺人事件は、この脳の禁止プログラムが書き換えられた結果であることを示していた。

 弊害の第二は、このゲームが快感物質ドーパミンを放出するように「叡智(えいち)」の限りを尽くして製作されていることである。つまり一度はまると、麻薬を投与されたのと同じ状態、慢性中毒になり、やめられなくなる。

 一日三時間以上ゲームをやっている青少年に顕著に見られる症状は、現実と仮想の区別がつかなくなり、むしろ仮想の方を大切だと感じるようになる。また感情が鈍麻し、無感覚になる、コミュニケーションができなくなる、注意が散りやすく落ち着きがなくなる、自己コントロールができなくなりキレやすくなる、等々である。

 一言で言えば、人間らしさの中心、判断中枢であり中央司令部である前頭前野の発達を阻害し、または破壊する作用をしてしまうのである。最近の低年齢の凶悪事件の大部分が、この禁止プログラムの破壊の結果だと著者は警告している。

 このような重大な内容を知らされて、これにどう反応するかの方がむしろ重大だと私には思われる。大きな危機感を持って受け止めるか、「まゆつばものだ」と受け取るか。

 日本社会の特徴として、これらの警告をなるべく過小評価する傾向がある。水俣病の原因をチッソが放出している有機水銀だと警告した医師や学者の発言は長いあいだ取り上げられなかった。そうした場合に必ず言われるのが、「科学的根拠が十分でない」という論理である。

 薬が実際に使用許可になるまでには、慎重に研究と臨床試験がなされるのに、有害物質よりももっと恐ろしい「有害情報」に対して、無知・無策でいることは許されない。「情報麻薬」に対しても、薬や麻薬と同じように、「疑わしきは禁止」という原則を確立すべきである。

 情報の害毒からいかに国民を、とくに子供を守るかという観点を、すべての教育関係者と政治家をはじめ国民が共有しなければならない。この問題に対して関係者が早急に危機意識を持つよう呼びかけたい。

                   ◇

 【プロフィル】林道義

 はやし・みちよし 専攻は深層心理学。著書に『母性の復権』『父性の復権』『家族の復権』の3部作のほか、『主婦の復権』『フェミニズムの害毒』『家族破壊』など多数。
by sakura4987 | 2006-04-03 08:42

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