◆中国調査船 強い措置をなぜとらぬ (産経 04/5/17)
http://www.sankei.co.jp/news/040517/morning/editoria.htm
中国の調査船が、尖閣諸島や沖ノ鳥島周辺のわが国排他的経済水域(EEZ)で、またしても違法な調査活動をしていた。四月の日中協議でも日本側が再発防止を申し入れ、中国は「国連海洋法条約は十分認識している。守るべきだと考えている」といっていたが、実態はその後も違法の連続である。監視と警告だけで違法活動を阻止するのは難しい。国連海洋法条約に基づいた強制措置をとるべきである。
平成十三年二月、日中両国は口上書を交わし、海洋調査についてのルールを設けた。双方のEEZ内で科学調査(資源調査などは海洋法条約で禁じられている)をするときは、二カ月前に相手国に連絡する、というのだが、その後も中国の違法調査活動は頻発した。国際法と同じ効力をもつ口上書を無視してきたのである。
今回の中国調査船「奮闘7号」の活動について、中国外務省報道官は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は日中間で争いがある。同島周辺海域は日本の海域に属さず、日本の経済区域にも入らない」といっている。しかし、尖閣諸島は明治いらい一貫してわが国固有の領土であり、両国間に領有権問題など存在しない。尖閣諸島周辺に石油が埋蔵されているとわかったあと、中国が昭和四十六年末からにわかに領有権を主張しはじめただけである。
中国の狙いははっきりしている。まず領有権問題が日中間で懸案になっているかのようにいいたてて既成事実化し、経済権益を確保する。そのうえであわよくば領土を奪取する。調査活動を通じて海底資源を把握し、大陸棚画定をも有利に進める、というものだ。もちろん両者は連動している。
東シナ海、太平洋でのこうした中国の野望を防ぐには腰の引けた警告や監視だけでは効果が薄い。わが国は(1)日中間に領有権問題はいっさい存在しないと内外に強くアピールする(2)領海侵犯、不法上陸には全員逮捕などの断固とした措置をとり主権の存在を明示する(3)不法調査活動には海洋法条約で認められた沿岸国(日本)の権利(違法があればただちに中止させる、次回からの調査を認めない、調査船に乗り込んで活動を見守る、など)を遠慮なく行使する、といった強い姿勢で臨まなければならないのである。

