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◆動き始めた「スペースシャトル」構想 2030年ごろ飛行実験めざす (フジサンケイ 06/5/29)



http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200605290013a.nwc


 ■3段階で技術開発/膨大なコスト課題

 宇宙開発を積極化させている中国で「中国版スペースシャトル」構想が動き始めた。北京晩報によると、中国キャリアロケット技術研究院の李洪副院長は、三段階を想定している今後のロケット研究で、最終段階では宇宙飛行士を乗せて地上と大気圏外を行き来する技術を開発する方針であることを明らかにした。開発コスト負担や高度なテクノロジーなど課題はなお多いが、国威発揚や軍事利用の面から、二〇三〇年ごろの飛行実験をめざすものとみられる。(河崎真澄)

 李副院長は今後のロケット開発の第一段階として、十年間はまず、一九七〇年に初の打ち上げに成功し改良を続けている自主開発「長征」ロケットの改良を続け、月面探査を含めた宇宙開発プロジェクトを独自技術で推進する考えを示した。

 この「長征」の2F型は〇三年十月に中国初の有人宇宙船「神舟」を打ち上げた実績がある。すでに過去四十回以上、打ち上げに成功するなど技術的に安定している。

 しかし大陸間弾道ミサイル技術がベースで、石油系の推進燃料を使っているため燃料タンクの腐食破損や、環境汚染などが問題視されている。

                 ◆◇◆

 第二段階として、低コストで環境汚染をせず信頼性の高い次世代ロケットを独自に開発するとして、すでに日米欧などが実用化している液体水素や液体酸素などを燃料にした高度な技術を自主開発する。気象観測や軍事用など、周回軌道の人工衛星で重さ一・五トンから二十五トン、衛星放送など静止軌道の人工衛星で同一・五トンから十四トンの打ち上げ能力を実現する。

 第三段階として李副院長は、さらに大きな推進力を持つ打ち上げ用ロケットと、飛行士を乗せて地上と大気圏外を往復するスペースシャトル方式の技術開発を二大目標として挙げた。大推進力ロケットは、有人月面探査船打ち上げを実現する能力が目標。さらに金星や火星など宇宙空間に探査機を送り込む技術の実現もめざすとしている。

 その上で、地上と宇宙空間を往復する「スペースシャトル」の実用化もめざすという。複数回の使用が可能な機体の開発により打ち上げコストの低減と、宇宙開発プロジェクトの加速が狙い。コストや技術など、どこまで中国独自で行うか、明確な計画や方針は明らかにされていないが、専門家によれば実用は早くとも三〇年ごろになる。

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 最大のネックは宇宙開発のための膨大な開発費だが、輸出急増を背景に世界一となった外貨準備高や経済力に、国威発揚などを目的とした幅広い理解が得られれば中国独自でも可能とされる。ただ、都市部との格差が広がり暴動なども頻発している農村部から、「中国では貧困問題や社会保障よりも、実利にならない宇宙開発が優先されている」との批判も起きており、そうした不満をどう和らげるかが課題だ。

 国家宇宙飛行局では中国における宇宙開発投資はこれまで、総額二百億元(現在のレートで約二千九百億円)で、米航空宇宙局(NASA)によるアポロ計画の十分の一程度にすぎないと説明して、批判をかわす姿勢をみせている。二百億元の費用のうち、「長征」ロケット本体や船体に約百億元を投じたという。

 一方で、有人宇宙飛行船「神舟」の技術による直接、間接的な産業界への経済波及効果はすでに数百億元に達したとしており、なかでも中国の新素材開発のほぼ八割は宇宙開発技術を応用したものだという。「神舟」有人飛行船の成功で高揚した民族意識を「スペースシャトル」の実現まで維持できるかどうかがカギとなりそうだ。
by sakura4987 | 2006-06-02 13:52

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