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◆【正論】政治評論家 屋山太郎 先人選別する者に宰相の資格なし (産経 06/6/8)


靖国参拝は総裁選の重要な争点


≪フィンランド化の入り口≫

 靖国神社に参拝するか、しないかが、ポスト小泉の踏み絵のようになってきた。

 この構図に反発してか、小泉首相の参拝を支持してきた安倍晋三官房長官は「今の段階で行く、行かないを言うこと自体が外交問題に発展していくのなら、今言うべきではない」と答えている。

 安倍氏は「中国の意向をうかがって首相を決めるような局面にすべきではない」というのが真意のようだが、現実にはそういうばかげた場面が演出されているのである。そうであるからには“バカの壁”を突き破って勝負すべきなのではないか。

 靖国参拝の是非が政治の焦点になってきたのは、小泉首相が中国の非難にもかかわらず、断固として参拝を続けてきたからだ。中国が首脳会談を拒否したため、日本国内に(1)アジア外交が停滞する(2)政冷だけでなく経熱まで冷めてしまう(3)ブッシュ米政権も困っている(4)ひいては日本が国際舞台で孤立する-などの意見がわき上がってきた。

 中国首脳は、「小泉首相には見切りをつけ、次の首相に期待する」旨をあからさまに言明している。そこで次の首相には“参拝しない”派を選ぶ必要があるとの意見が政・財・官・言論界に台頭したのだが、日本はいつから中国の冊封(さくほう)国家になったのか。

 ソ連が強大な時代、隣国フィンランドはソ連の意向に沿った首相しか選べなかった。これを国際政治用語で「フィンランダイゼーション」(フィンランド化)と呼んだが、日本の状況はまさに中国による「フィンランド化」の入り口にある。

≪分祀・新施設論の不可解≫

 先に挙げた4つの意見について検証する。

 まず(1)のアジア外交の停滞についてだが、中・韓との外交がアジア外交のすべてではない。インドなど他の国との外交は活発化しており、むしろ日本の首相が靖国参拝をやめれば、アジア諸国は心底、日本を軽蔑(けいべつ)するのではないか。以後、頼りにされなくなるのは必定だ。

 (2)の「経熱」が冷めて困るのは明らかに中国の側で、中国参入企業を人質に経済同友会に参拝自粛の「提言」を書かせたのが、その証拠だ。

 (3)については森喜朗前首相も訪米中に語っているが、ブッシュ政権内で公式に靖国問題で中国側の肩をもった発言は一切ない。

 (4)の国際的孤立についてだが、中韓以外に靖国問題で発言した国があるのか。他国の祭祀(さいし)の問題に口を挟むというのは極めて非常識なことであって、国際舞台では非常識な方に分がない。このところ中韓両国が外相レベルの会談に応じているのは自らの非常識に国際的支持がないと悟った結果だろう。

 中国の言いなりとか媚中派という非難を避けるために、「A級戦犯が合祀(ごうし)されている」ことを参拝しない理由に挙げ、谷垣禎一氏や古賀誠氏、与謝野馨氏は「分祀(ぶんし)されれば参拝する」と述べている。福田康夫氏、山崎拓氏、加藤紘一氏は靖国とは別の「国立追悼施設をつくる」ことを提案している。

 分祀というのは事実上できないのだから、この人たちはすべて「A級戦犯が合祀されている靖国神社には参拝しない」ということである。また同時にこの人たちは靖国参拝をやめても日中間に横たわるガス田、尖閣諸島、安保理常任理事国問題などが解決するとは思っていない。実に不可解な人たちというほかない。

≪死者をむち打つ文化なし≫

 ここでA級戦犯について述べておきたい。中国は日中平和友好条約で戦犯問題について何の留保条件もつけていないばかりか「内政の相互不干渉」の原則を約束している。したがってA級戦犯について何かを言う権利は全くない。日韓基本条約もそうだが、そもそも条約は過去のあらゆるトラブルを解消して再出発しようという取り決めだ。

 国内には「日本人を何百万人も死に追いやった東条英機首相以下のA級戦犯は許せない」という言い分もある。だから靖国には行きたくないという。東京裁判は連合国が一方的にやったもので、日本の国内法ではA級戦犯は「いかなる意味でも犯罪ではない」(大橋法務総裁=法相)との歴史事実に反発して「もう一度国内で裁判をやり直せ」という人もいる。

 しかし彼らはすでに死刑になったり、刑期を終えた人たちだ。日本には死者をむち打つ文化はない。死ねば等しく神である。先人の成功や失敗があり、何百万人の犠牲に学んだからこそ、われわれはより賢明になれた。先人たちを選別したり、哀悼の意を表せない人に宰相の資格はない。(ややま たろう)
by sakura4987 | 2006-06-09 11:18

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