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◆日本防衛の対象は日本周辺のみにあらず。(1/2)


世界規模の米軍再編と協同せよ 

志方俊之 (帝京大学教授)

≪米軍再編の概念とは ≫

 米国は湾岸戦争で多くのことを学びとった。

 第一は、冷戦後、欧州と北東アジアにそのまま重戦力を貼り付けてあったことへの反省である。米国は中東地域へ兵力を集中するのに苦労した。

 戦力の一部を軽戦力にして、グローバルな展開・機動性を持たせ、必要な地点に機を失せず投入できるよう「再編」することが必要となった。

 第二は、陸・海・空部隊の統合作戦能力を徹底的に追究する必要性であった。

 そのためには、「指揮・統制・通信・監視・偵察能力」をコンピューター・ネットワークによってリンクし、定刻、定点に戦闘力を集中できるよう「変革」することであった。

 第三は、精密誘導兵器の効果を再認識し、その導入を徹底する必要性であった。

 湾岸戦争では全弾薬の数パーセントに過ぎなかった精密誘導兵器を安価に生産できるよう努力し、大量に使えるようにすること、すなわち「軍事技術革命」の成果を現実に使うことであった。

 その後、二〇〇一年九月一一日に起きた「同時多発テロ」を契機に、「次なる世界」の戦略環境の輪郭が見えてきた。

 すなわち、国際テロリズムとの闘い、破綻国家の存在、大量破壊兵器の拡散、資源獲得競争の激化、そして地域覇権国家の台頭などに代表される多様な「不安定」が現出する世界である。

 これらは「不安定の弧」と呼ばれる、中東から、南西アジア、中央アジア、東南アジア、台湾海峡を経て、北東アジア地域に至る円弧状の地域に存在しており、将来いつどの地域に戦争や紛争が起きても不思議ではないと認識されている。

 米国は、この地域に紛争が起きた場合、それが拡大する前に、一定の戦力を紛争地域に投入できる態勢をとる必要があると考えている。また、このような態勢を維持することによって、紛争を未然に抑止することもできるとしている。

 米国にとって、アフガニスタン戦争とイラク戦争は、このような新しい戦略環境への対応そのものであった。

 それまで「不確実な世界」を横目で見ながら進めてきた米軍の「変革と再編」、いわゆる「トランスフォーメーション(Transformation)」の概念は、明確にその姿を現したのであった。


≪ 米陸海空部隊の再編計画 ≫

 トランスフォーメーションでも、とりわけ地上部隊の変革・再編は大規模かつ革命的である。

 二一世紀前半に、広大な「不安定の弧」で起こると想定される戦争や紛争に機を失せず対応するためには、これまでの陸軍のように地域に固定された重い部隊編成では対応できない。

 このようなコンセプトで創りつつあるのが「Unit of Action(UA)」である。

 UAは、第一線で敵と直接戦闘する「行動部隊」と呼ばれる部隊で、旅団クラスの自己完結性の高い、諸兵種連合のモジュール化した作戦基本部隊である。

 当初の計画では三六個旅団の現用戦力を、逐次螺旋的に改編して、暫定的な戦力とし、二〇一四年には最初のUAを完成させる。最終的には四三個のUAで陸軍の将来の戦力を構成する計画である。

 イラク戦争では、現段階のUAとして、約三〇〇両にのぼる八輪駆動のストライカー装甲車(重量一七・二トン)等を装備した「ストライカー旅団(兵力約二五〇〇名)」が使われた。

 米陸軍は、一個のUAを空輸によって、地球上の何処へでも九六時間内に投入できる初動態勢をとるとしている。

 小さい紛争ならこれでよいが、中規模以上の戦争や紛争では、多数のUAが投入される。

 そうなると、これを全般支援できる兵力と、統一指揮するための部隊運用モジュール、すなわち「運用司令部(Unit of Employment:UE)」が要る。

 師団レベルでは小規模なUEで足り、これを「UEX」と呼び、広域な地域に多数のUAを統一指揮する場合には、「広域運用司令部」が必要となり、これを「UEY」と呼んでいる。

 海では、今や無敵艦隊となった米国のシーパワーが、地球上の何処から、いつ、どんな形で米国が襲撃されても、ただちに海洋から接近してその力を陸に投影する。

 そして、海上の拠点となって敵の陸上戦力を打撃できる即応態勢をとり、かつ世界に展開する米地上軍を海から守れる戦力に変革しつつある。

 他方、米空軍のトランスフォーメーションは、地上部隊のそれと同様に、部隊が地域に固定的に囚われない原則が貫かれている。

 将来は、世界各地に一〇カ所程度の「戦闘司令部(WFHQ)」を設置して、戦域を跨いで空軍戦力を柔軟かつ集中的に運用できる態勢をとれるようにする。
by sakura4987 | 2006-06-09 11:51

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