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◆外国人なじまぬ介護・保育 平成16年8月15日(日)産経新聞


小児科医・田下昌明 

 去る五月二十七日、北海道新聞に「看護、介護労働に外国人」という記事が載った。要約すると-「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」の原案に、東南アジア諸国との自由貿易協定交渉で最大の焦点となっている看護介護分野などでの外国人労働者受け入れ検討が明記される。理由は、東南アジア諸国からホームヘルパーやベビーシッター、家政婦などの正式な受け入れの要望が強いこと。少子高齢化で国内での人材が不足する恐れがあるため-。

 私は、これで日本は破滅に向かって走り出したと思った。介護の次に対象となるのは保育だからだ。また、そうなる流れで書いてある。

 社会を維持していくには、まず農業、漁業、交通、通信などの基幹産業に労働力を振り向けていかなければならない。少子高齢社会がさらに顕著になる今後、介護や保育への労働力の配分は、その順番がずっと後まわしになるだろう。だからといって外国人の労働力でこれを補おうとするのは、あまりにも非日本人的着想と言わざるを得ない。

 老人の介護と子供の養育は日常生活と深い関わりの中で行われるもの。すなわち人が大きく関わり、人の手が接する。言い換えると、介護と養育は「文化と伝統が行う」のである。そこには、隣人愛、同胞愛、郷土愛といった、愛の裏打ちがあって初めてできることなのだ。だから異文化の人にこの仕事をさせるのには無理がある。特に保育の場合、文化を共有していない人の影響を大きく受けてしまったら、それはそれで問題だ。

 このような分野に外国人労働者を入れてもいいという気になったというだけで、現政府の資質が問われる。事の重大さを何も分かっていない。この仕事は何を我慢してでも、日本人だけでやらなければならないのだ。

 高齢社会は少子化の結果なのだから、その問題の解決法は少子化の防止しかない。ところが現在政府が打ち出している少子化対策は、どれも大した効果は上がっていない。中でも保育事業の拡大の方針は間違っている。

 「子供を安心して預けて仕事に専念できる」とは、少子化対策と何処で繋がるのか誰にも分からない、本末転倒の謳(うた)い文句だが、かりにそうやって仕事に専念したとしよう。一日の仕事で母親は疲れきってしまう。もう自分の休養で精いっぱいだ。帰宅してからの子供の世話など、やりたくなくて当たり前だろう。こういう日々の中で、さらに「子を産め」とは、言うほうがおかしい。結果、保育事業の拡大は少子化の防止どころか促進につながっているのだ。

 少子化防止のためには、まず理念がなければならない。それは現在甚だしく軽視されている「母性の尊厳」を回復することにある。この理念に基づいて母性の地位を保障する基本法を制定する。そこから派生する施策のみが出生率の上昇をもたらす。

 もし介護・保育に外国人労働者が入る状態が日本の社会の六割を占めるようになれば、それが常態となる。そこから日本人は育たないし、老人の死に至る経過も寂しいものとなろう。
by sakura4987 | 2006-06-12 16:42

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