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◆自治基本条例 権利と共に義務の明記を

 「平成の大合併」や地方分権による国からの権限移譲で、地方自治体の規模・権限が拡大するのに伴い、将来を見据えた新しい地域活性化のビジョンづくりが大きな課題となっている。

 その一環として、各自治体に広がっているのが「自治基本条例」制定の動きだ。それぞれの自治体が目指す方向や理念をはじめ、住民や議会、行政の果たす役割などの基本原則を定める、いわば「自治体の憲法」である。

 住民の行政参加や「知る権利」を保障する情報公開の徹底、住民投票による意思決定のあり方などを盛り込むケースが見られるが、こうした「権利」だけでなく、住民として負わなければならない「責務」も明確に示すことが求められる。

 過度の行政依存から脱却し、自己責任を基盤とした自立的な住民自治の確立こそが、地方分権の理念であることを、改めて認識したい。

 住民基本条例は、北海道ニセコ町が平成十二年三月に制定した「町づくり基本条例」が全国で最初とされ、以来、兵庫県生野町や東京都杉並区、新潟県吉川町などが制定している。

 平成十四年十月には、都道府県レベルでは初めて、北海道が「道行政基本条例」を制定した。

 市町村合併で自治体の再編が加速する中、新たな地域振興計画の策定に合わせて基本条例を制定しようとの機運が、全国的に高まっている。

 神奈川県大和市では、公募した市民の代表による「自治基本条例をつくる会」が、五月に基本条例の素案を市長に提出した。市民の権利として、「個人としての尊重」「快適で安全な生活の享有」などを挙げるとともに、「自治の主体としての自覚」「政策形成の参加にあたっては、自らの発言と行動に責任をもつ」「行政サービスに伴う負担の分任」といった市民として守るべきルールを明示している。

 利害や考えの異なる住民の意思を一つの基本条例にまとめるのは容易なことではないが、大和市のように住民の権利だけでなく、責任を明確にすることが、分権社会を築くうえで、より重要といえる。

 行政全般にわたって、「負担と受益の選択」の原則を、基本条例の柱に据えることを提案したい。

平成16年8月8日(日)産経新聞
by sakura4987 | 2006-06-20 11:31

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