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◆【年金「伏魔殿」 社会保険庁の実態】(中)

破綻した保養施設 [2004年06月06日 東京朝刊]
■官僚だけが“甘い汁”

 砂むしぶろで知られる鹿児島県指宿(いぶすき)市の小高い山のてっぺんにあるリゾート施設「グリーンピア指宿」が、年金保険料の無駄遣いを象徴するように、雨ざらしのままになっている。

 ここは、社会保険庁が国民から集めた保険料二百億円を投じて、特殊法人の年金福祉事業団(現在は年金資金運用基金)が昭和六十年に建設した。三百四十万平方メートルの広大な敷地に宿泊施設やゴルフ練習場、プールなどを備えていたが、“官”の商法がうまくいくはずがなかった。二年前に八億円の累積赤字(建設費などを除く)を残し、営業停止に追い込まれた。

 すこしでもつぎ込んだ保険料を回収しようと、売却することにしたが、だれも見向きもしない。平成十四年、競争入札を実施したものの、設定した最低価格を下回る入札額しかなく、不調に終わった。指宿市に譲渡を打診したが、袖にされた。二度目の競争入札を六月下旬にも行うが、買い手が見つかるかどうか。

 グリーンピアは昭和四十年代、厚生省が計画を打ち出した。全国の十三カ所に建設されたグリーンピア関連で使われた保険料は、昭和四十八年度から平成十四年度までで二千九百億円に達する。

 その結果は惨憺(さんたん)たるものだった。十四年度末段階で、十三カ所のうち七カ所が赤字。今年三月末に閉鎖されたグリーンピア土佐横浪(高知県須崎市)は累積赤字が約十一億円に達した。

 政府はグリーンピアを十七年度までにすべて廃止することを決めている。これまでに買い手が決まったのは、施設の一部を地元の学校法人が購入した土佐横浪、地元自治体が買い取った岩沼(宮城県岩沼市)、二本松(福島県二本松市)の三カ所だけ。しかも、譲渡価格はそれぞれ四億八千二百万円、三億六百八十五万円、三億一千百五十五万円に過ぎない。

 このまま売却が順調に進んでも、財政投融資資金から借り入れ、年金財政で返済される全国十三カ所分の建設費千九百十四億円には遠く及びそうにないのが現実だ。

                 ■□■

 保険料で建設されたのはグリーンピアにとどまらない。

 厚生年金会館や健康福祉センター(サンピア)など、いわゆる年金福祉施設が全国二百六十五カ所もある。どこもふるわず、「国有財産減価償却費の考え方を考慮した収支状況で見るとほとんどが赤字経営」(関係者)となっている。

 公的年金の仕組みは、現役世代が払った保険料をもとに、高齢者に給付する。もしも、こうした無駄遣いをしなければ、保険料の負担を減らしたり、給付額を増やすことができたはずである。

 にもかかわらず、なぜ、国民から預かった保険料をつぎ込んだのか。

 「年金受給者が有意義な老後を送り、年金加入者が楽しく余暇を過ごすため」が設置目的だったというが、ある政府関係者はこういう。

 「当時、潤沢な保険料で、うまくいけばひともうけできるし、悪くても、厚労省や社会保険庁幹部らの天下り先の確保ができる、と考えたのでしょう」

                 ■□■

 グリーンピア構想が浮かんだころの昭和四十五年度に集められた厚生年金保険料は七千四百七十九億円、五十年度は二兆二千二十億円。これに対する給付額はそれぞれ千五百五十九億円、一兆一千百二十五億円に過ぎなかった。

 余る保険料を手にして、給付以外に使ったのはこれまでに五兆六千億円。未加入や未納に対して、鈍感だったのも、こうした金銭感覚のまひが根っこにある、と指摘されている。

 年金福祉施設の運営を委託されている社会保険庁関係の公益法人は、格好の天下り先となっている。民主党のプロジェクトチームがまとめた資料によると、こうした公益法人の常勤役員百三十五人のうち百二十四人が厚労省出身、職員は計二万九千四百四十二人中、六百十四人がそうだった。

 「保険料が福祉でないものに理屈に合わない形で使われている。保険料を集める社会保険庁は天下り先の財布の管理人のようなものだ」と関係者は切り捨てる。

 保険料に穴を開けていながら、“年金官僚”だけが甘い汁を吸っている構図がうかがえる。しかもだれも責任を取ってこなかった。保険料を引き上げ、給付が減る「年金法案」が成立したものの、これでは、国民の理解を得るのは難しい。
by sakura4987 | 2006-06-20 14:26

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