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◆「外務省」を「国務省」に


◆【一筆多論】論説副委員長・矢島誠司

 明治二年に創設された外務省は、当時、不平等条約などをかかえ、外交が国益に直結する時代だったため、最重要官庁の地位を与えられた。重要官庁であることはいまも変わっていない。外務省には優秀な人材が集まっている。国益を思う外務官僚も少なくない。しかし、組織となると、なぜか国益を守る気迫が伝わってこない。不思議である。

 外務省のことを考えながら、外務省は国や国益を守る務めをする省-という意味で、米国ばりに「国務省」と名前を変えたらどうかと言いたくなった。周知の通り、米国の外務省にあたる官庁は、デパートメント(省)・オブ・ステート(国)で国務省と呼ばれる。別に米国追従を勧めようというのではない。外務省は「外のこと」のみを考える官庁ではなく、あくまで「国のこと」を第一に考える省であってほしいと願うからだ。

 中国はいま、東シナ海の日中の中間線付近で、石油・天然ガスなどの海底資源開発を活発に進め、海洋国家・日本の権益を脅かすという深刻な事態をもたらしている。

 中国はまた、東シナ海だけでなく太平洋にまで進出し、沖ノ鳥島を含むわが国の排他的経済水域(EEZ)で違法な海洋調査を繰り返している。潜水艦の航路調査などの軍事目的もあるとされ、日米同盟や台湾の安全に重大な脅威を与えている。

 さらに、日本の固有の領土である尖閣諸島についても、一九七〇年代になってから突如として領有権を主張し始め、わが国の領土まで脅かし続けている。

 政府・外務省は、こうした中国の国際法違反、日中合意違反の行動に対し、これまでも外交ルートを通じ、繰り返し抗議をしてきたとしているが、どこまで効果があっただろうか。実際は、中国に無視され続けたというのが実情ではないか。

 中国政府は無視どころか、日本政府が遅まきながら今月七日から中間線の日本側水域で海底構造調査を開始したところ、王毅外務次官(次期駐日大使)が、「日本が一方的な行動に出た」と逆に強く抗議してきた。「一方的」なのは中国の側なのにである。

 中国は、一九六〇年代末に国連アジア極東経済開発委員会(ECAFE)が実施した東シナ海の海洋学術調査で、石油・天然ガスの埋蔵の可能性が判明した後になって、尖閣諸島は中国の領土だと主張し始め、日本からの抗議などどこ吹く風とばかり、日中間でEEZの境界線が画定していない東シナ海での資源開発を着々と進めてきた。

 それに対し、日本政府は、民間企業から出されていた現地の鉱業権申請を四十年も留保し、本格的調査すらしてこなかった。国連海洋法条約に、海洋の境界が未画定の場合は、当事国間で「合意を危うくし妨げないためのあらゆる努力を払う」という規定があり、外交的配慮が必要だったからだという。

 しかし、政府内からも「要は中国と事を荒立てるのは得策ではないという外務省の事なかれ主義に過ぎない。外務省に国益意識があるのだろうか」という批判が聞かれる。

 それに比べ、海洋調査に関する中国政府のこの数十年間の長期戦略的「あくどさ」には感銘すら覚える。覇権主義的な姿勢は遺憾だが、これぞ主権国家という観がある。日本政府は学ばなければなるまい。

 平成十四年十一月に首相の諮問委員会がまとめた「21世紀日本外交の基本戦略」は、日本は「国益追求より無原則に国際協調を優先させるきらいがあった」と指摘し、今後の外交戦略の基礎を「国益」に置くよう勧告したが、外務省は以って瞑すべしである。
by sakura4987 | 2006-06-20 14:30

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