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◆老学者と若き天子の対話


平成16年9月19日(日)産経新聞

茨城大学助教授・磯田道史 『御進講録』  狩野直喜著 (みすず書房)

 昭和天皇がうけた帝王学の講義録。政治の理想とは何か。このごろ、その根本が曖昧(あいまい)な気がして、私は、老いた漢学者が訥々(とつとつ)と若い天子に「政治の理想」を語ったこの書物を手にとり、蛾の舞う電灯のもとに、この本の頁をめくっている。

 著者は狩野直喜(かの・なおき)。

 本の虫のような学者で政治に関わった人ではない。テキストは『書経』。古代中国の聖天子の言行を刻んだ書物である。狩野は当時まだ皇太子であった裕仁親王にいった。「政治は全く人民の為に行はるるもので、人民なくて政治のある訳は御座りませぬ」。政治家・官僚のための行政はあってはならぬ。そういった。狩野は「自己の利害と申す考えが全く之なく、唯(ただ)、天下全体の利害と申す事を考へ、出来る丈、各団体或(あるい)は個人の利害を調和し、一方に偏する事がないように」と言葉をつづけた。昭和天皇は素直なご性格である。この帝王学をそのままうけとり、「朕はこの力士のファンである」などということさえ、生涯、口にされなかった。

 また幼き日、昭和天皇は杉浦重剛という髯(ひげ)の老人に倫理の講義をうけている。杉浦はこんなことをいったらしい。王者の心は日や月のように万人を平等に照らすものです。禹王(うおう)は罪人を見つけると、車から降りて泣きました。自分の教化が行われていないのをみて、自分を責めたのです。この話は余程、幼い昭和天皇の心に沁(し)みたらしく、「この話が一番心に残った」と後に答えられている。

 狩野もまた極めつけのことをいっている。「天下皆善人にて、一の悪人が御座りませぬやうに相成つて、始めて政治の目的が達せられたものと致す次第で御座りまする」。

                  ◇

 〈メモ〉大正末から昭和初頭、宮中に召されて講義を行った狩野直喜(一八六八-一九四七)は、中国哲学・中国文学の顕(けん)学で、昭和十九年に文化勲章を受けた。三度改稿して御進講の想を練ったという。狩野家所蔵の草案をまとめた『御進講録』には、御前で政治の理想を説く学者の真摯(しんし)な姿がみられる。昭和五十九年刊行で、現在品切れ。重版未定。




※政治家になるための資格がいるのではないかと思っている。現在、立候補するにはお金が必要だが、それよりも2年間くらい政治の勉強をする制度や国家試験などが必要のように思う。上記のようなことを考えて政治家になっている人は小数だろうし、ほとんどが知らないように思う。
by sakura4987 | 2006-06-20 16:53

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