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◆日本の学力低下顕著


平成16年12月15日(水) 産経新聞

◆国際教育動向調査 中2理科6位に転落 小4平均点もダウン

 「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2003)は数学(算数)・理科の基礎的な学力を測る国際調査。小学四年と中学二年生が対象となる。中学校は九九年、小学校は九五年以来。

 参加した国・地域の平均が五百点になるよう得点を算出する。日本の平均得点は「小学・理科」が前回比で十点減の五四三点、「中学・数学」は九点減の五七〇点と低下。「小学・算数」も二点減の五六五点。「中学・理科」は二点増の五五二点となった。

 文部科学省は「小学・算数」と「中学・理科」の平均得点は前回と同程度としているが、前回との共通問題だけをみると、両科目とも正答率が下がっており、学力の低下が現れた形となった。

 順位でみると「小学・理科」は二位から三位、「中学・理科」は四位から六位に転落した。「小学・算数」(三位)と「中学・数学」(五位)は前回と同じだった。

 国・地域別では、シンガポールが全四科目でトップに。日本は韓国が参加しなかった小学校の分野で、算数が香港、理科が台湾に続いてともに三位。韓国が参加した中学校では数学・理科ともシンガポール、韓国、台湾、香港の四カ国・地域を下回り、東アジアの先進国・地域で最下位だった。

 日本は同調査で七〇年に中学理科、小学理科が一位、八一年に中学数学が一位になるなど最上位だったが、以降は低下傾向にあり、今回も順位の下落に歯止めがかからなかった。

 「数学・理科に自信があるか」とのアンケート調査でも「ある」と答えた中学生の割合が最低となり、「数学、理科嫌い」にも一層、拍車がかかった。

 「理数嫌い」は九九年の前回調査でも問題となり、文部省(当時)は「新学習指導要領で数学嫌いは減る」としていたが、新指導要領施行後初の調査となった今回の調査で、さらに悪化していることが明らかになった。

◆国際数学・理科教育動向調査 「自信」最下位、やる気低く  

 小学4年と中学2年の数学(算数)・理科の基本的な学力を測る国際調査「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2003)で、日本の子供の学力低下がまた明らかになった。得点以外では、参加国・地域中「数学・理科への自信」は最下位。一方で、テレビを見る時間は最も長く、逆に自宅で宿題に取り組む時間は最低となった。成績上位を占めたアジア諸国に対し、日本の子供たちが「自信」と「やる気」を失っている実情も浮かび上がった。

 《高学年ほど「勉強つまらない」急増》

 学力調査と同時に行われた、教科に対する自信や意欲を問うアンケートでは、「成績はいつもよい」「すぐに分かる」など教科への自信を尋ねる質問が四つ出され、日本の中二は、すべてに「イエス」と答えた割合が数学で17%、理科で20%で、ともに参加四十六の国・地域中最低となった。

 また、「算数(数学)の勉強は楽しいか」と尋ねたところ、小四は「強くそう思う」29%、「そう思う」36%と答えたが、中二では「強くそう思う」9%、「そう思う」30%に低下。逆に「そう思わない」「まったくそう思わない」は小四の35%が中二の61%に急増した。

 理科でも同じ質問に、肯定する回答は小四81%から中二59%に減り、否定の回答は19%から41%に倍増。両教科が楽しくないと思う子供の割合は、高学年になるほど高くなっている。

 「希望の職業につくために数学(理科)で良い成績を取る」に「強くそう思う」「そう思う」と答えた生徒は、47%(理科は39%)で、数学・理科ともに最下位の台湾に次いで下から二番目となった。

                  ◇

 《学校外での時間の過ごし方/中2、小4「テレビ見る」最長》

 調査では「学校外での一日の時間の過ごし方」を問う調査も行われ、日本の児童生徒は、学校外でテレビ・ビデオを見る時間が他の国・地域より多い一方、宿題や手伝いをする時間は短いことが、分かった。特に中二では「テレビの時間」は最長。「コンピューター」や「スポーツ」の時間は平均より短く、家でテレビばかり見ている様子がうかがえる。日本は「宿題をする」が中二が一・〇時間、小四が〇・九時間で、ともに最短。反対に「テレビやビデオを見る」は、中二が二・七時間、小四が二・〇時間で最も長かった。中二では「テレビ・ビデオを見る」時間は二位のブルガリア、イスラエル、スロバキアに〇・二時間の差をつけトップだった。

 参加国・地域平均と大きく差がついたのは「家の仕事(手伝い)をする」で、中二はアルメニアに次いで短い〇・六時間(平均一・三時間)。小四も〇・八時間(同一・三時間)と、平均を大きく下回った。

 「インターネットを使う」も中二が〇・六時間(同一・〇時間)、小四が〇・四(同〇・七時間)。

 また、「コンピューターゲームをして遊ぶ」は小中ともに〇・九時間で中学平均一・一時間、小学平均一・〇時間を下回った。

                  ◇

 【小4算数】基礎学力に課題

 基礎的な学力を測る調査の性格上、問題は分数やかけ算などの基礎的問題を含んだ出題に。分数「7/10」を小数で答えさせる(正解は0・7)問題は正答率が60%で全体の七位。「15×9」も86%で七位と、基礎学力に課題を残した。

 一方、升目に線を引いて十三平方センチメートルの図形を作る問題は、68%が正答し、全体でトップ。三角形のカード四枚で大きな三角形や正方形をつくる問題でも71%でトップとなるなど「測定」「幾何」の問題で高得点をとった。

 しかし総得点では、最高レベルにあたる六百二十五点以上をとった児童の割合は21%と、首位のシンガポールの38%に大きな差をつけられた。二位の香港は最高レベルの割合は日本とほぼ同じだが、五百五十点以上で見ると67%と日本の60%を上回り、中・上位の層の厚さで日本を上回った。

                  ◇

 【小4理科】得点落ち込み

 問題は「地学、生物、物理、化学」の各分野から出題。「水に沈むか」「簡単に燃えるか」「磁石に引き寄せられるか」の三つの特徴から、木と岩と鉄を区別する物理・化学の問題では、69%が正答しシンガポールに次いで二位。山、川、森、海などが描かれた地図から農作物の育成によい「平地」を選ぶ地学の問題は75%でトップの正答率となった。

 しかし「固体と液体の違いを一つ書け」は59%で八位と、OECD調査に続いて記述式の回答に弱い一面を見せた。さらに、ロウソクに四種類の大きさの違うガラスの容器をかぶせ、最後に火が消えるものを選ぶ問題では51%と、参加平均66%を大きく下回り、52%のイランに次いで参加した二十五カ国・地域中、二十二位に終わった。

 ハカリの上に、同じ積み木を向きを変えて置いた場合、重さが変わるかを問う物理の問題でも、正解の「同じ重さ」を選んだのは66%にとどまり、平均を下回った。

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 【中2数学】記述式に弱く

 前回と同じ順位(五位)ながら、首位のシンガポールの六百五点からは、平均点で三十五点も引き離され、得点の落ち込みが目立った。

 出題別では、複数の電話料金プランから条件にあわせて最も安いものを選ぶ「資料の表現・分析、確率」は平均正答率が21%と難問だったが、日本は49%でトップ。合同な三角形の性質を用いて角の大きさを求める問題も80%が正答し三位につけた。

 しかし、「1/5キログラムの小麦粉が入るカップで、6キログラム入りの袋をいっぱいにするには何杯必要か」(正解は三十杯)と、整数を分数で割る「数」の問題では正答率が62%で六位。「12/n=36/21」のnを求める代数計算(正解は7)は79%で九位。レースの秒数の差を求める小数点引き算の問題(78%、七位)や、「0・10」「9・99」「10・10」「10・92」から「10に最も近い数」を選ぶ問題(正解は9・99)も92%で九位にとどまるなど、平均的に正答率の高い基礎的な問題の正答率に課題が残った。

                  ◇

 【中2理科】韓国にも抜かれ

 ここ三回の調査では、平均得点は横ばい状態が続いているが、順位では前回四位から韓国、香港に抜かれたうえ、前回は不参加のエストニアも下回り六位に落ちた。

 プリズムを通した日光がスクリーンにどう映るかを問う物理の問題は、正答率10%で平均(23%)を下回り三十一位。韓国(74%)、シンガポール(65%)に大差をつけられた。

 ネズミ、ヘビ、小麦で構成された食物連鎖で「人間がヘビを殺すと、生態系に何が起こるか」を問う生物の問題(正答例 ネズミが増え、小麦が少なくなる)も、平均(33%)以下の31%で二十七位と低迷した。

 しかし、地球の引力の働く方向を示す問題は92%で一位。懐中電灯を点灯させるために、正しく直列に置かれた電池の組み合わせを選ぶ「物理」の問題も93%で三位と、問題によって得意・不得意が大きくなる傾向も見られた。

                  ◇

 《お茶の水女子大・耳塚寛明教授》

 ■異なる調査で「低下」、意味重く

 文部科学省は、先日発表された学習到達度調査(PISA)と今回、2つの国際比較の結果を受け、公式には初めて日本の子供の学力低下を認めた。歴史的出来事と言ってよい。

 小中学校学力テストの結果が出た平成14年末、学力低下は明白だったにもかかわらず、文科省は「低下傾向はない」と総括。「ゆとり」路線転換の必要を宣言しなかった。それから丸2年。実生活での能力を重視したPISAと基礎学力を測定した今回、性格の違う調査でいずれも日本の学力が「世界トップレベルとはいえない」と示された意味は重い。

 学力形成の面では90年代は「失われた10年」だった。学力低下の背景に「ゆとり教育」や「生きる力」を重視する新学力観があると考えざるを得ない。文科省の遅すぎた総括を経て今後、指導要領の「到達目標」への転換や全国一斉学力テスト導入の動きが加速するだろう。

 しかしそれ以前に、誰の学力のどこに問題があるのか、原因は何かを丁寧に分析してほしい。

 結果の検討をおざなりにして、単にテストで競わせたり従来の勉強を押し付けるだけでは、学力問題の解決はかえって遠のくことになる。
by sakura4987 | 2006-06-21 11:44

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