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◆占領行政下で制定の憲法は無効

◆【正論】上智大学名誉教授・渡部昇一 戦後日本をリセットする首相出でよ

≪版権者まで徹底して消去≫

 アレキシス・カレルの『人間-この未知なるもの』が天下の名著であることを否定する人はまずいないと思う。私も大学の倫理学の授業で、「試験のためには、これ一冊読めばよい」と言われて精読した。それで自分が教壇に立つようになってからも、学生たちには機会あるごとに、この本を薦めた。

 ところが、そのうち「その本は見つかりません」という学生が何人も出てきた。絶版になっているらしい。そんなら自分が新訳を出してもよいと思っていたら、そういう出版社が出てきた。「フランスの版権の方をきっちりしてください」と念を押して、いろいろ調べてもらったら、どうしても版権所有者がわからないという。「こんな名著がどうして」と不思議に思っていたら、だんだん事情が明らかになってきた。

 それはカレルがあっさりドイツに負けたフランス人の弱体化を憂い、その弊害をあらため、昔の強健なフランス人をつくるための研究施設をビシー政権に作ってもらったことによるものらしかった。しかしドイツが連合軍に敗れたあと、ビシー政権に関係したフランス人たちはコラボラテューア(対独協力者)として反逆者扱いにされた。カレルは愛国心・民族愛からやろうとした研究施設を計画したのだったが、コラボラテューアに分類され、著書の版権者まで消えてしまった。

 ところで、ドイツ軍がパリにいた間の約五年間、ビシー政権の下でもいろいろの法律が出されている。これはどうなったか。

≪フランスと日本との違い≫

 ロンドンに逃げていたドゴールが帰国すると、ビシー政権はなかったこととなり、その政府の出した法律もなかったことになったそうである。では日本ではどうだったのか。フランスがドイツ軍に制圧されていたのは約五年間。日本が連合国の占領下に置かれていたのは約七年間。大した違いはない。それなのにフランスと日本の被占領下の時代に対する相違の大きさはどこからきたのであろうか。

 条件の違いはいろいろある。フランスは白人国でアメリカの先進国でもあった、実態はなくともドゴールがロンドンで気炎を上げ続けていた、等々。しかし最重要点ではフランスも日本も同じである。フランスは五年間ナチス・ドイツの支配を受けた政府の下にあったことである。ビシー政権は本当の主権のない政府であった。占領下にあった日本政府のように。

 日本の政府だって占領下の七年間は主権がなかったのではないか。ビシー政権よりもずっと完全に主権を奪われていたのではないか。

 このことは当然、国家主権の発動の印である憲法の制定が、日本では主権がなかった時代に行われたことを意味する。占領下の日本の主権が日本国憲法(新憲法)を持つ日本にはなく、占領軍にあったことは、東京裁判による死刑が日本国内で行われたことで明らかである。つまり日本の主権の上にさらに高い権力があったことになる。この最高権力から見れば、憲法を含めてすべての占領下の日本の法律・政令などは、占領行政にすぎなかったことになる。

≪新憲法による改正も疑問≫

 独立回復をしたときに日本政府は、占領下におけるすべての法律・政令などは、憲法も含めて「本質的に無効である」と宣言すべきであった。

 だからといってすぐに無法国家になるのではなく、憲法はじめ作り直しが済むまでは現行のままでよいとすべきであろう。本当は占領以前の法律に戻るべきであるが、占領下七年間の変化は、それをやるにはすでに大きすぎたと思う。

 現在の憲法改正運動の趣旨には賛同するが、新憲法の改正手段を憲法第九六条の改正手続きによることは、やはりマッカーサーの掌上でダンスをすることになるのではないか。主権なき占領下に作られた憲法は本質的に無効であることを宣言してから取りかかるべきではないだろうか。第一、憲法が作られるときには、それに対して批判することや反対論を公然と主張することは占領軍に厳重に禁じられていたはずである。

 占領下七年の法律は、すべて「進駐軍の命によって」あるいは、その許可、黙認によって成立したものであるから、本質的に無効だ、と断言してくれる首相は出ないものだろうか。議会の過半数があれば有効な決議ができると思うのだが。これは今の日本にドゴールのような人物がいないためなのか、それとも私の考え方が間違っているのか、教えてくれる方があったらありがたいと思っている。(わたなべ しょういち)
by sakura4987 | 2006-06-21 12:56

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