◆【主張】留学生対策 厳格な審査で犯罪防止を
多数の中国人留学生の不法就労問題で、事実上閉鎖状態にある酒田短期大学(山形県酒田市)に、文部科学省は異例の解散命令を出した。また多くの留学生が不法残留していた城西国際大学(千葉県東金市)に東京入国管理局が立ち入り調査に入り、留学生の実態について調べを進めている。
「留学」「就学」目的に来日、学校には籍を置くだけで、不法就労で犯罪に走る外国人が急増している。
警察庁によると昨年、事件を起こして立件された来日外国人は、約二万人で事件数も約四万件と過去最多を記録、外国人犯罪がわが国の治安悪化の大きな要因になっていることが、数字の上からも裏付けられた。
国籍別では最も多いのが中国で、前年比38・7%増の約九千人で全体の45%を占め韓国、フィリピン、ブラジル-と続いている。立件された外国人を入国時の在留資格別にみると、専門学校などへの「就学」は約二千人、大学、短大への「留学」が約千六百人で中国籍が八割以上と圧倒的だ。
警察当局は、比較的入国しやすい留学制度を悪用して来日、日本人と組んで窃盗や強盗を繰り返す中国人が目立つとしている。昨年、福岡市で一家四人を殺害し逮捕された中国人三人は、「就学」生らとして入国し、金欲しさに凶悪事件を起こした。
酒田短大は、入学生の目減りを大量の中国人留学生で埋めようとしたが、大半の留学生が首都圏で不法就労していたことがわかり、大きな社会問題となった。入管当局が、これらのことを教訓に審査の厳格化を進めているのは当然である。東京入管の城西国際大への立ち入りもこの一環である。
外国人犯罪の防止には、水際で入国を阻止する以外手はない。中国人などを大量に留学生として受け入れる学校は入学資格審査を厳しくし、親元の調査なども入念にすることだ。
酒田短大や城西国際大のケースは、少子化や不況による学生数の減少が背景にある。大量の留学生を受け入れる学校は、留学生の質を高めるのに努力し、健全な学校経営を目指すことが本来の教育であろう。
平成 16年 (2004) 7月23日[金] 産経新聞

