人気ブログランキング | 話題のタグを見る

★★★ 日本再生ネットワーク 厳選ニュース ★★★

sakura4987.exblog.jp
ブログトップ

◆ジェンダー論の系譜(2)

◆「ブレンダ」失敗で理論破綻/女性学、未だにマネーが有力根拠

 ブレンダがデイヴィッドに戻って以後、マネーは「双子の症例」については公の場で発言することはなかった。一九八六年にはジョンズ・ホプキンス大学から追放の身となる。だが、マネーの研究はコロンビア大学のアンケ・エアハルトらに引き継がれ、医学、科学の論文にたびたび引用された。

 「双子の症例」の失敗の事実は、九七年デイヴィッドが三十二歳の時、医学雑誌『小児および青年期医学の記録』で初めて公にされ、同年ジョン・コラピントがデイヴィッド本人や両親へのインタビュー記事を『ローリングストーンズ』誌に掲載したことで、ようやく決着をみることになる。

 脳の性差研究で知られる新井康允・人間綜合科学大学教授は、「マネー理論に反対する人はいたが、反論できるだけの症例を科学的に持っている人がいなかったのではないか」と説明する。

 正常な子供では、こうした性転換が無謀な人体実験であることを証明した「双子の症例」。その事実を身をもって明らかにすることになったデイヴィッドの生涯はあまりに重い。

 「双子の症例」 は十分な研究経過を経ないうちに、六〇年代の第二波フェミニズム運動の隆盛と相まって、成功事例として社会科学や女性学のテキストや教科書に数多く引用された。

 マネー理論が、七〇年代の米国の性革命やフェミニズム運動に与えた影響は計り知れない。日本でも男女の性差は生物学的なものではなく社会文化的条件で決定されると主張するフェミニズムの理論的根拠となった。

 中川八洋筑波大学教授は著書『教育を救う保守の哲学』で、「日本のフェミニストの多くがつかうgenderという概念や用語は、主としてマネーの『Man & Woman Boy & Girl(男と女 男の子と女の子)』(一九七二年)や『Sexual
Signatures(性の署名)』(七五年)に依拠したものである」と明確に述べている。

 マネーはこれらの著書の中で、医学的・生物学的な性=sexに対して、社会的・文化的に形成された性=genderとして、セックスよりジェンダーが性を決定すると理論付けた。フェミニズムはマネーのジェンダー概念を導入することで、生物学的宿命から解放できると考えた。

 だが、八〇年代後半以降の脳の性差研究で、男か女かは生育後の環境ではなく脳が決めることが明らかになり、米国ではジェンダーに対する批判的な科学論文が数多く出るようになった。脳の性差に基づく、男女別学の教育を見直す動きすら生まれている。

 一方、日本ではこうしたジェンダーへの反証論文が持ち込まれることはない。国立女性教育会館(ヌエック)が十六年間のジェンダー研究の成果をまとめた『女性学教育/学習ハンドブック』(九七年刊)、東大教授上野千鶴子著『差異の政治学』(〇二年刊)。いずれもフェミニズム研究では必読の基本文献だが、ジェンダー論ではしばしばマネーの『性の署名』とマーガレット・ミードの『男性と女性』が引き合いにされている。

 フェミニズム研究の第一線にある上野氏だが、マネーの業績について、「セックスがジェンダーを決定するという生物学的還元説を否定した。人間にとって性別とはセックスではなく、ジェンダーであることを、明瞭に示した」(『差異の政治学』)と評価、「双子の症例」の失敗という事実に言及することを避けている。

 二〇〇〇年に出版された『ブレンダと呼ばれた少年』は既に絶版となっており、「双子の症例」の真実は多くの人には隠されたまま。マネー理論は科学的には否定されながら、彼が説いたジェンダーの概念は、日本のフェミニストによって巧妙に取り込まれた形だ。

 マネーは狂信的な性解放論者であり、『性の署名』は日本のフェミニズムに多大な影響を与えたばかりか、性教育の啓蒙(けいもう)書として“人間と性”教育研究協議会に代表される過激な性教育の流れにつながった。




※役人はお勉強をしていないので、こんな難しいことは知らんだろう。だいたい大学を出て公務員になってからはほとんど勉強せずに、ただ役所の仕事をするだけの世間音痴。お酒を飲むか趣味に興じるのがおち。そんな公務員をたくさん知っている。その証拠に最近の教師は、企業に研修に行っている。教師として恥ずかしくないのか。 
by sakura4987 | 2006-06-22 04:57

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


by sakura4987