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◆地域の学校運営参加 国は積極推進、地方は及び腰 (産経 06/6/26)


混乱時の収拾に不安感

 地域事情に応じた幅広い学校運営を認めた「コミュニティースクール」が平成16年度に制度化された。

 学校運営や学校の意思決定に住民の自治の発想を日本に合わせて焼き直した米国流の「新たな学校」だ。

 制度化から2年たった導入校は全国で53校。文部科学省は「もっと増やしたい」と制度の拡大、浸透に躍起だが、地方の教育委員会からは学校運営のために組織される「学校運営協議会」の暴走で教育がゆがめられることを不安視する向きもある。


≪人事にも意見≫

 コミュニティースクールは、米国で広がった、保護者や教師らの手で学校運営を行う「チャータースクール」を日本の制度として取り入れたものだ。米国では保護者や教師らが画一的な公立校とは違う独自の学校運営を担いたいと考えれば、教育行政の干渉や支配を受けない学校が設立できる。

 主体的で独立した学校運営が日本でも教育改革論議で注目を集めた。小泉内閣が掲げた規制緩和路線、地方分権路線の強まりを背景に平成16年9月に制度化された。

 コミュニティースクールでは地域住民や保護者、教育委員会の任命した人材で「学校運営協議会」を構成し、これが私立学校に設けられた理事会に近い役割を果たす。

 具体的には校長が示すカリキュラムの編成や学校方針についての承認権限が与えられているほか、学校運営や教員人事などについても意見を述べることも可能など学校運営上、強い権限を発揮できる。


≪53校で実施中≫

 文部科学省によると、制度化から2年がたち、コミュニティースクールを導入した公立学校は全国で53校に上る。さらにコミュニティースクールに興味を抱いていたり、検討段階の学校も187校あり、同省はさらに増やしたい考えだ。

 導入校の多くは学力向上に向けて学校運営協議会が全面的にバックアップしたり、郷土の歴史学習を運営協議会が支援する取り組みを行っている。

 中には保護者が一役買って子供たちへのパソコン指導を強力に進めている学校や校長を運営協議会が民間からリクルートした学校もあり、文科省は「将来的に、学校の裁量を大幅に拡大していきたい。学校が地域と一体となって意欲的に学校を運営するコミュニティースクールは挑戦する学校の一形態といえる」と拡大に意欲的だ。


≪校長権限は?≫

 しかし、こうした文科省の“大号令”をより学校現場に近いところで所管する都道府県はどう見ているのだろうか。

 全国の都道府県教委の教育長で構成する全国都道府県教育長協議会の調査では、学校運営協議会の導入を「検討中」としたのは46・8%あったが、「積極的に推進しない」は38・3%。

 特に制度導入で想定される課題には「学校運営協議会の権限と責任のあり方」(78・7%)、「適切な(運営協議会の)委員の確保」(57・4%)などが並んでおり、教育委員会規則に協議会について「盛り込む予定がない」としたのは78・7%にも上った。

 校長と学校運営協議会のどちらが主導権を握るか微妙な関係だ。特に危惧(きぐ)されるのは、学校教育には不適切なカリキュラムや政治的に中立性を欠く取り組みを運営協議会が提案した場合だ。

 文科省は学校運営協議会ができてもあくまで学校運営の中心は校長にあり、何か問題があれば教育委員会の指導が可能とした上で「運営協議会があまりにとっぴで、公教育になじまないアイデアを出した場合でもブレーキをかけるのは可能」と強調する。

 しかし、教育長協議会は「コミュニティースクールは良い面ばかりが強調されがち。教員人事にまで権限が与えられた学校運営協議会と校長の意見が対立関係に陥った場合、現場の混乱をどう収拾し、責任をどう考えるかが今ひとつ明確でない。これが地方の実感で、推進に積極的になれない理由ではないか」としている。




◆教委廃止より運用正せ (産経 06/6/26)

【解答乱麻】ジャーナリスト・細川珠生

 小泉改革の典型的なパターン「始めに結論ありき」の手法で、教育委員会がやり玉に上がっている。

 数年前から、“改革派”と呼ばれる首長の間から、形骸(けいがい)化している教育委員会を廃止して首長部局で直接指揮・監督する方がまっとうな教育行政が行われる-という意見が出されるようになった。

 教育委員会はまるで教育改革を阻む元凶のような見方をされるようになってしまった。

 政府も「規制改革・民間開放推進会議」で教育委員会のあり方を議論してきた。これまでに第1次、第2次の答申が出され、7月には第3次答申が出される予定だ。

 国家予算編成の主導権を握る経済・財政諮問会議の今月7日の会議でも「緊急対応すべき規制改革の重要課題」として教育委員会制度のあり方が位置づけられている。

 その目指すところは「児童生徒・保護者本位の改革」だそうだ。教育委員会を廃止し、首長部局にその組織を置くことで、教育内容が劇的によくなり、立派な日本人がつくられるようになるのだろうか。

 教育委員会は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」によって、各自治体に首長部局とは独立した組織として設置が義務付けられている。

 委員数は原則5人(自治体の規模によって3人から6人の幅が認められている)。

 委員は首長が議会の承認を得て任命する。教育委員長は委員会を代表し、教育長は委員会の指揮監督の下、すべての事務をつかさどる権限を持つ。教育長の下に事務局が置かれ、教育行政を執行する。

 教育委員会は最高意思決定機関として、教育委員の発議によるものや、事務局が作成した議案や報告を審議・意見表明する。会議は原則公開し、陳情や請願も受け付け、誰でも傍聴できる。

 重要な任務として教員の人事、教科書の採択、教育課程の目標や編成の決定などが挙げられるが、地域スポーツや文化芸術の振興、文化財の保護などについても責務を負っている。

 住民から選ばれた首長が住民から選ばれた議会の承認を得て任命した委員によって構成されている教育委員会が、首長部局から独立していることにより、政治的中立性を保ち、教育内容の中立性を保つことができるという現行制度のどこが問題なのだろうか。

 教育委員と事務局との間に緊張関係があれば、単なる追認機関にもなり得ない。逆に首長部局に置かれれば、首長次第では偏ったイデオロギーや宗教が教育現場に持ち込まれる可能性もある。

 とはいっても、あまり機能してないと思われる教育委員会も多いことは事実だ。しかし、制度ではなく運用の問題であり、もっと言うならば、形骸化している教育委員会の委員を任命しているのは首長であることも忘れてはならない。

 ただ、その自治体の住民でなければならないという委員としての要件は、地方へ行けば行くほど難しくなってくる。そこに運用の幅がもう少しできるだけで、現行制度でも十分機能する委員会を構成することは可能だ。

 規制改革より首長の真剣な姿勢こそ求められているのだ。

                   ◇

【プロフィル】細川珠生

 ほそかわ・たまお 父、細川隆一郎氏との父娘関係をつづった『娘のいいぶん』で日本文芸大賞女流文学新人賞。子育てのかたわらラジオや雑誌で活躍。東京都品川区教育委員。
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by sakura4987 | 2006-06-26 08:13

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