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◆【社説】ベトナム新政権/注意要する中国への傾斜 (世界日報 06/6/28)


 ベトナム国会は、新大統領(国家主席)にグエン・ミン・チェット・ホーチミン市党委員会書記(63)、新首相にグエン・タン・ズン第一副首相(56)を選出した。

 この後、財務相、国防相など主要閣僚の交代人事が決定され、今月末にはベトナムの新政権が発足する。世代交代を印象付けることが特徴になろう。


 ●≪日本に関心薄い新首相≫

 社会主義下のベトナムは、市場経済システムを導入する「ドイモイ(刷新)」政策を加速させ、年平均7・5~8%の経済成長を目標にしている。

 わが国のベトナムへの投資は、「チャイナリスク」を考慮に入れ、このところ、上昇傾向となっている。その投資額は一九九○年代後半のアジア経済危機以降、急速に回復し、昨年は実行額三十三億㌦と過去最高を記録した。

 こうした日本からの投資潮流をつくり上げたのは、親日家で改革派のファン・バン・カイ前首相だった。邦人企業の要望に耳を傾け、さまざまな優遇措置とともに、社会主義国家特有の事務手続きの煩雑さや時間的ロスを改め、改革路線を維持してきたからにほかならない。

 そのカイ前首相に比べると、日本への関心が極めて薄く、中国に目が向きがちなグエン・タン・ズン新首相の就任に懸念がないわけではない。

 ベトナムを取り込む外交に一段と熱を入れている中国が、“好機到来”ととらえているとみられるからだ。

 中国は、特に江沢民(前国家主席)時代からベトナム訪問を繰り返し、さまざまな分野での交流を重ねている。

 その狙いの一つが、東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で、二〇一五年までに自由貿易協定(FTA)を締結することだ。中国とASEANの貿易が拡大すれば、ベトナムは中国のASEAN向け物流の拠点になろうし、逆に、ASEANによる対中貿易の拠点にもなろう。

 その意味で中国は、中越戦争を経験するなど対中警戒心の強いベトナムを親中国家に変えることが、ASEAN外交を推進させるために大きな価値があると計算しているようだ。

 さらに、トンキン湾の原油採掘共同開発や資源採掘国有企業への投資などを通じて、全世界的に展開している資源獲得戦略を推進することも狙っている。

 中国がASEANとの関係強化に動いているのは、経済的利益だけが目的ではない。

 米国が懸念する「不安定の弧」の中の一角を占めるASEANに深くリンクすることで、同地域の海岸部を通過する中国のシーレーン(海上交通路)を確保することもある。

 また中国はこのほどトンキン湾でベトナムとの共同パトロールを開始した。こうした連携が拡大し、中国の軍事力が、東西冷戦中の旧ソ連海軍のように、ベトナム近海に出没するようになるとすれば、これは米国やわが国の安全保障にかかわる問題にもなってくる。

 わが国は、ベトナムへ最大の政府開発援助(ODA)を行っている。その実績をバーゲニングパワー(交渉力)として経済面だけでなく、政治面でも「ドイモイ」を実施し、共産党の一党独裁を改めるよう発言力を強めるべきだ。


 ●≪米国と連携した戦略を≫

 また、米国の民間企業の進出も活発化している。ベトナムの今後の対中接近の距離と内容を注視しつつ、米国と連携した総合的な外交戦略を確立する必要があろう。
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by sakura4987 | 2006-06-28 10:17

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