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◆メジャーの動揺/決して対岸の火事ではない (河北新聞 06/6/26)


http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2006/06/20060626s01.htm

 石油メジャーが、南米ベネズエラで苦境に陥っている。

 反米路線を掲げる左派チャベス政権が、世界有数の石油資源を国有化し自国産原油の「売り手市場」形成をもくろむ。

 メジャーは「撤退したら次はない」と、中国、インドなど新興国と採算度外視の権益争奪戦を展開せざるを得ないのだという。ベネズエラの現状は「チャベスの反乱」による特殊事情と言いきれぬ、不気味さを感じさせる。

 巨大な人口を抱える中国、インドが石油へのエネルギー転換を図り、需要増が原油高を招く―。現在の原油高騰は、こうした単純な市場原理では説明しきれない危うさをはらむ。

 石油メジャーが象徴する「米英主導秩序」に、中国、ロシアを軸とした反米路線が対抗するという、エネルギー資源獲得競争に姿を変えた新たな冷戦が始まるのではないかという不安である。

 エネルギー冷戦はイラン核開発をめぐる対応で一端を示した。制裁を視野に強硬な立場を貫く米国と、懐柔的な対応を訴える中ロという対立の構図である。

 先に開かれた上海協力機構首脳会議にイランのアハマディネジャド大統領が招かれるなど、中ロは米国けん制の動きを明確なものとしつつある。

 言うまでもなく、日本の石油は、その多くをメジャーに依存している。原油輸入量に占める独自開発油田の割合は15%。

 政府は2030年を目標に、この比率を40%まで高めるとしているが、2000年にアラビア石油がサウジアラビアでの権益を失い、その代替として期待されたイラン・アザデガン油田の開発は、今回の核開発問題で暗礁が待ち受ける。

 日本の石油権益が不安定さを増すなか、新興国との競争が激しくなれば、高コストでも石油開発を続けるという、国の強い意思が試されることになる。

 さらに、ウクライナへの天然ガス供給一時停止など資源を武器に強硬な姿勢を取るロシアの国際戦略や、「靖国」に端を発した外交的停滞の中で中国の既成事実積み上げが進む東シナ海天然ガス田問題など、米英主導のエネルギー秩序に命脈を託す日本にとっては心配な状況が、確実に顕在化してきている。

 仮にエネルギー冷戦まで事態が深刻化しなかった場合でも、新たなプレーヤーが参入した国際石油市場は、メジャーによる寡占がもたらしてきたような「エネルギーの平和」を再び享受することはないかもしれない。

 その場合には、脱化石燃料という新たな課題も、日本の安定的成長の大前提として浮上する。

 南米ベネズエラの現状を対岸の火事と見るか、エネルギー冷戦の始まりと見るか。資源小国であるわが国にとって、戦略構築が慎重になりすぎるということはない。
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by sakura4987 | 2006-06-28 11:32

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