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◆経済発展続ける越 (世界日報 06/6/28)


年内にもWTO加盟 官民一体で輸出体制強化

 ベトナムと米国は五月末、ホーチミン市でベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟に向けた二国間協定の合意文書に正式調印した。ベトナムのWTO正式加盟にはさらに米議会が恒久的最恵国待遇(PNTR)を付与する必要があるものの、これでベトナムはすべての国・地域との二国間協定交渉を終え、これから消化試合に等しい多国間交渉を経て、一九九五年以来続いてきた加盟交渉は年内にも決着が付く見込みだ。

 ベトナムのWTO加盟が実現すれば、インドシナ地域では二〇〇四年に実現したカンボジアに次ぐものとなる。多角的貿易体制の空白地帯だった同地域にWTOルールが定着すれば、将来は日本や中国などとの自由貿易協定(FTA)締結の可能性も見えてくる。

 ただ長年、犬猿の仲だった中越関係の再構築を図ろうと中国のベトナム取り込みが本格化しており、その動きには注意を要する。


要注意の中越急接近

 ベトナム政府はWTO加盟を実現するため昨年六月、ファン・バン・カイ首相が訪米するなど積極外交を展開してきた。ワシントンでカイ首相と会談したブッシュ大統領は、ベトナムのWTO加盟を支持する立場を表明していた。

 こうした流れを受け米通商代表部(USTR)は五月中旬、農産品や鉱工業品の関税引き下げなどをめぐるベトナムとの市場開放交渉が合意に達したと発表。今回の正式調印へとつながった。

 米越二国間協定の合意事項は、ベトナムが米国の工業製品の94%、農産物の75%に対し、関税を15%以下に引き下げること。さらに、ベトナムはIT(情報技術)製品や航空機に対する関税を撤廃。

 市場参入障壁となっている補助金の撤廃などにも踏み切ることになる。このほか、銀行や保険、通信会社に対する市場開放も盛り込まれた。

 ベトナムへの投資が急増しているわが国は昨年六月、WTO加盟に向けた二国間交渉で合意。またベトナム政府は、韓国やシンガポール、欧州連合(EU)、ブラジルなどとも昨年、相次いで合意を取り付け、最後に残るのは米国との二国間交渉だけとなっていた。

 米国との交渉妥結により、ベトナムはすべての国・地域との二国間協定交渉を終え、これから多国間交渉を経ればWTO加盟交渉は終局を迎える。そして、今年十一月にハノイでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる際にも、ベトナムのWTO加盟が実現する見通しとなった。

 WTOの正式加盟には、関税引き下げやサービス市場の開放など自由化をめぐる主要国との二国間交渉だけでなく、農業分野の輸出補助金の段階的撤廃や外資規制の緩和、知的財産権保護など、貿易に関連する国内法制の改革に踏み込み、WTO作業部会での多国間交渉の妥結が必須条件となっている。

 なお、ベトナム共産党は五年に一度開く党大会を今年四月、首都ハノイで開催し、八六年の党大会で採択したドイモイ(刷新)政策の二十年間の成果を総括。今後も経済発展を優先し、改革・開放路線の加速を鮮明に打ち出した。

 ノン・ドク・マイン書記長による政治報告では、ドイモイ政策を評価した上で、今後五年間の国内総生産(GDP)平均成長率8%以上を目標とすることを確認。そのためにもWTOへの早期加盟を実現するとともに、アジア太平洋諸国との協力拡大や国内の投資環境整備による外資導入促進などを挙げていた。

 経済最優先主義を国策とし官民一体となって輸出体制強化に乗り出しているベトナムにとって、WTO加盟実現は二〇〇〇年に締結した米越通商協定以来、輸出促進のジャンプボードとなるものだ。

 ベトナムがWTO加盟を急ぐのは、こうした輸出振興の促進力になると読み込んでいると同時に、経済拡大のための海外資本による投資に弾みを付けたい意向があるためだ。


ASEANを狙い越を橋頭堡に-中国

日本 優位の獲得が急務 視野に入ったFTA(自由貿易協定)締結

港湾はまだまだ貧弱だが、ハイフォン、ダナン、サイゴン港が工事の最中で、間もなく海の玄関口も再整備される(写真は現在のサイゴン港)

 そのベトナムへの投資は、「チャイナリスク」を担保する意味合いもあって最近、上昇傾向が続いている。わが国の対越投資も一九九○年代後半のアジア経済危機以降、急回復し、二○○五年は新規投資件数八百十件、実行額三十三億ドルと、ともに過去最高を記録。

一九九〇年代半ばの対越投資一次ブームに次ぐ二次ブームといえるような高い投資熱が続いている。キヤノンが五月、第三工場建設に着工。ホンダも七月には自動車の生産を始める予定だ。

 また今年二月には米半導体大手インテルも工場建設を決め、四月にはマイクロソフトのビル・ゲイツ会長が首都ハノイを訪れ、党首脳と大型投資案件に関し相談している。

 ベトナム政府とすれば、こうした国際競争力強化のための追い風となるWTO加盟を早期に実現することで、さらなる経済発展に向けた上昇気流をつかみたい意向だ。

 ベトナムのWTO加盟が実現すれば、インドシナ地域では二〇〇四年に実現したカンボジアに次ぐものとなる。多角的貿易体制の空白地帯だった同地域にWTOルールが定着すれば、将来は日本や中国などとのFTA締結の可能性も見えてくることになる。

 ただ経済成長路線をひた走るベトナムながら、わが国にとって懸念がないわけではない。それは犬猿の仲だった中越が最近、急速に接近していることだ。中越首脳は一九九七年のアジア通貨危機以後、相互訪問を繰り返し、経済的交流だけでなく政治的にも緊密度を深めている。

 中越接近を促している理由の一つが、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が二〇一五年までの実現を目指しているFTAだ。

 今後、中国とASEANの貿易が拡大すれば、ベトナムは中国のASEAN向け物流のゲートウエー(門戸)になる一方、ベトナムはASEANの対中貿易拠点になるとの期待感が高まっているからだ。

 中越戦争だけでなく歴史的に対中警戒心の強いベトナムを親中国家に変えることができれば、ASEAN外交を推進させたい中国にとって橋頭堡(きょうとうほ)を確保するに等しい成果となる。

 とりわけ資源外交を推進中の中国としてみれば、トンキン湾の原油採掘共同開発や資源採掘国有企業への投資など、直接的に中国を利するだけでなく、トンキン湾で始まった共同パトロールなど中東などからのシーレーン(海上交通路)の安全保障を担保する上で貴重な提携となる。

 その中国は、ハノイで開催中の国会でグエン・タン・ズン副首相が首相に昇格することを心待ちにしている。グエン・タン・ズン副首相は、親日家でもあったファン・バン・カイ首相とは違って、日本への関心は極度に低く中国寄り実務家として知られている。

 中国としては中越蜜月時代を引き寄せる最適の人物と期待が掛かる。

 一方、わが国としては手をこまぬいたままでは中国の外交力に押しやられてしまう可能性がある。わが国はベトナムで最大のODA(政府開発援助)を供与している実績をバーゲニングパワー(交渉力)として、中国を牽制(けんせい)し得る政治力を行使する必要があろう。

 とりわけ中国へ傾斜しがちなベトナムを牽制する力になるのが、わが国の民間企業が所有している先端技術力だ。持続的な成長には技術革新が必須条件。

 ベトナムは単に安い労働力を武器に労働力集約型の産業誘致で、経済を浮揚させようと考えているわけではない。技術力を伴った高収益型産業を積極的に誘致しながら、渡り鳥的宿命を持つ労働集約型産業が次の土地に流れていく際、成長力を担保できる産業をしっかりつなぎ留めておきたいという長期的展望に立ったものだ。

 ベトナム政府がさまざまな優遇措置を付加してインテルの工場を誘致し、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長をハノイに招いたのも、そうした遠謀深慮があってのことだ。

 わけても中国は、自国の国営企業と連動する形で政府と企業が一体となったアプローチを展開している。

 計画経済の残滓(ざんし)を政治力強化の手段にも使っているわけだが、これに対抗するには、わが国の先端技術力を政治力に転化する政治的センスと、アジア全体を俯瞰(ふかん)しながら、そのダイナミズムを発展させる構想力こそが問われている。
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by sakura4987 | 2006-07-02 09:59

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