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◆フランスの“サムライ魂” (産経 06/7/29)


 【緯度経度】パリ・山口昌子

 サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会でフランス代表は「生きるも死ぬも一緒」と誓い合って、引退を控えたキャプテンのジダン選手を中心に士気を高めて結束、決勝戦まで到達した。これは、かの「三銃士」が国王への忠誠と同時に3人の固い結束を誓い合った際の言葉だとか。

 この言葉は「武士道とは死ぬことと見付けたり」のフレーズで知られる江戸時代の鍋島藩教育書「葉隠」で説いている武士道にも通じるものがありそうだ。

 「サムライ・ニッポン」を標榜(ひょうぼう)しながら残念なことに敗退した日本代表と仏代表の相違は案外、この武士道精神の有無にもあったのではないか、と思えてくる。

 というのも、最近、「フランス人と国防」と題する興味深い世論調査結果が発表されて、軍に「良好な意見」を持つ国民が87%で、調査を開始した1978年以来、最高だったからだ。

 2002年以来、毎年、85%以上を記録していることについて、フランス国防省は、01年9月11日の米中枢同時テロの影響で平和と安全に対する脅威が強まった結果、軍への依存度が高まった、と分析している。

 「テロの脅威に対する仏軍の予防措置を信頼する」と答えたのも83%で、国防費を圧迫しているとして、一時は必要性に疑問が生じていた核抑止力についても61%が必要だとしている。

 仏軍の最優先任務としては、国内の「大惨事で国民の安全を確保する」と答えた者が97%だとはいえ、国際法尊重のための軍事展開を容認するとした者が85%で、平和維持目的の展開も77%が支持するなど海外任務も大いに奨励している。

 この国防に関する世論調査は毎年7月14日の革命記念日の前日に発表される慣例で、革命記念日当日には軍事行進もパリのシャンゼリゼ大通りで実施される。

 兵士3000人余のほか、戦闘機約60機、軍用ヘリ約30機が参加するという盛大なものだ。

 ただ、そこはパリだけあってお祭り気分も漂う。轟音(ごうおん)を立てて飛ぶミラージュなど核兵器搭載可能な戦闘機を観光客とともに拍手しながら眺めている。

 それにしても、イラク戦争不参加のフランスがいつどこでこれらの武器を使うのか。現在、国内総生産(GDP)の2%に当たる国防予算を、2015年には兵器近代化などを目指してGDPの2・2%に増額することも決まっている。

 兵器輸出のためシャンゼリゼ大通りでファッションショーよろしく行進しているわけでもあるまいに、という疑問への一種の回答が、国防省によるこの世論調査の狙いでもあるらしい。

 フランスは、旧植民地のコートジボワール、セネガル、ガボン、チャドなどのアフリカ諸国と軍事協定を結んでいて紛争などに際して派兵。

 セルビア共和国コソボ自治州やアフガニスタン、レバノンなどで展開する国際部隊にも派遣しているので7月現在、1万6000人が国外展開中だ。

 ミッテラン前大統領は、湾岸戦争に参戦したとき、「国連常任理事国としての任務を果たすため」「世界における地位を保持するため」などと述べ、国民を納得させた。シラク大統領も最近、レバノンへの投入が検討されている国際部隊への仏軍の派遣について「排除はしない」と言明した。

 シラク大統領は派遣に前提条件を付けたとはいえ、イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘は激化中で、「多数の国は(レバノンに派遣する)用意はない」(同大統領)という状況下での発言である。

 ドゴール将軍は欧州大陸の真ん中で戦いに明け暮れたフランスの歴史を、フランスは「剣の一撃で生まれた」との一言でくくった。

 アフガンやアルバニア、アフリカで指揮官を務めたヴァンサイ少佐は7月14日付の仏紙ルモンドとの会見で任務の重要性について、「先人はフランスがあるべき姿であるために犠牲になってきた」と答えている。

 少佐は「(自由、平等、博愛という)フランスに関するあるイデ(想念)」のためにとも述べている。

 戦闘の地に赴くときは、こんな“サムライ魂”が強い支えになるのかもしれない。
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by sakura4987 | 2006-07-29 15:10

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