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◆【岩崎慶市のけいざい独言】改革の秘蔵っ子は鬼っ子か (産経 06/8/7)


 郵政民営化は、解散・総選挙まで経ての難産だった。いわば小泉改革の秘蔵っ子と言っていい。だがいまは、将来それが鬼っ子にならないよう祈るばかりである。

 民営化で持ち株会社となる日本郵政が発表した4事業会社の経営計画には、どこにも健全な民営化の精神は残っていなかった。あるのはこれに逆行する自己増殖の論理だけだった。

 危惧(きぐ)はしていた。全銀協会長時代に郵貯縮小を主張してやまなかった西川善文氏が、社長に就任した途端に拡大路線に豹変(ひょうへん)していたからだ。それにしても、である。

 少し民営化の意義をおさらいしてみよう。郵政問題の本質は、市場メカニズムの働かない巨大郵貯が金融界とマクロ政策を歪(ゆが)めてきたことにあった。是正には縮小しかないわけで、民営化はそのための手段だった。

 ただ、巨大なまま民営化すると、好き勝手に動いてもっと民業を圧迫する。いやむしろ、運用能力を持たないから巨大資金をもてあまして倒れ、金融界を大混乱に陥れる方が心配だった。

 だから小欄は、規模を数分の一に縮小しての民営化を求めてきた。なのに、「ゆうちょ銀行」の経営計画は預金量で断トツ最大の姿を描いただけでは足りず、業務拡大のオンパレードだ。

 外貨預金や住宅ローン、クレジットカードなどの個人金融はまだいい。だが、企業向け融資や信託銀行業務となると話はまったく違う。

 ゆうちょ銀が、いくら人材をスカウトし提携戦略を推進しても、こうした業務の遂行能力は得られまい。他の銀行とどう競争するつもりか。

 すでにゼロ金利は解除され、銀行の預貸業務も正常化に向かい始めた。商品の差別化は否応(いやおう)なしに進む。資金運用という銀行の基本能力を欠く状態ではこれに対抗できまい。とすれば預金も急速に逃避するだろう。

 それを見越してか、ゆうちょ銀の人員はかなり絞り込んだ。だが、業務委託を受ける郵便局会社の人員は膨らんだ。その分、委託手数料は高くなるだろうから、ゆうちょ銀のコストはかさむ。下手すると共倒れだ。

 小さく生んで小さく育てるべきだったのに、大きく生まれてしまったゆうちょ銀。せめて小さく育ててほしかったが、それもどうやら無理になったようだ。

 間もなく小泉改革という生みの親の手も離れる。ここは後見人である郵政民営化委員会が、しっかりしないといけない。(論説副委員長)
by sakura4987 | 2006-08-07 07:57

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