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◆【社説検証】富田元長官メモ (産経 06/8/7)


 ■強まる「A級」合祀批判

 ■産経は政治利用戒める

 昭和天皇がいわゆる「A級戦犯」の松岡洋右元外相らが靖国神社に合祀(ごうし)されたことに不快感を示していたとされる富田朝彦元宮内庁長官のメモの存在が明らかになった。

 この事実を先月20日付でスクープした日経は、その史料的価値についてこう書いた。

 「昭和天皇が靖国参拝を見送った経緯については、かねてA級戦犯合祀に不快感を抱いていたとの宮内庁関係者の証言が伝えられていたが、靖国参拝擁護派はこうした見方を強く否定し、『三木武夫元首相が七五年に私人の立場を明確にして参拝したため、天皇が参拝しにくくなった』と主張していた」

 「今回の『富田メモ』によって昭和天皇の意向が明確になり、天皇が参拝しない理由を三木元首相のせいにした主張の論拠はほぼ崩れ去ったと言ってよい」

 日経はさらに、

 「靖国参拝問題は小泉(純一郎)首相が言うように『心の問題』で単純に片づけられるものではない。昭和天皇の『心』の歴史的背景を重く受け止め、小泉首相はじめ関係者が適切に行動することを切に望みたい」と暗に首相靖国参拝の中止を求めた。

 朝日も

 「A級戦犯の合祀に対し、昭和天皇がかねて不快感を示していたことは側近らの証言でわかっていた」

 としたうえで、これと異なる主張の例として昨年8月の産経社説(主張)を挙げ、

 「こうした主張にはもともと無理があったが、今回わかった昭和天皇の発言は、議論に決着をつけるものだ」と日経とほぼ同じ見方を示した。

 朝日が指摘した「側近」は徳川義寛元侍従長とみられる。

 朝日は生前の徳川元侍従長の証言をもとに、

 平成13年8月15日付で「A級戦犯合祀で天皇参拝は途絶えた」と報じた。

 同じ日の社説で「陸海軍を統帥し、すべて天皇の名において『皇軍』への命令が下されたことを考えても、やはり天皇の戦争責任は免れない」とも書いた。

 今回も、朝日は「天皇は陸海軍の統帥者だった」と書く一方で、「新憲法に基づく『国民統合の象徴』として、賢明な判断だったと思う」と昭和天皇を評価した。

 また、「だれもがこぞって戦争の犠牲になった人たちを悼むことができる場所が必要だろう」と靖国神社とは別の追悼施設の必要性を訴えた。

 現在の朝日論説主幹は先月31日付コラム「風考計」で、「天皇の戦争責任を鋭く問う側からは、このメモが天皇の責任問題を薄めてしまう、と嘆く声も出る」と書いており、朝日の複雑な思いがうかがわれる。

 産経は

 「メモでは、昭和天皇は松岡氏と白鳥敏夫元駐伊大使の2人の名前を挙げ、それ以外のA級戦犯の名前は書かれていない」

 「メモだけでは、昭和天皇が(靖国神社に祀(まつ)られている)14人全員のA級戦犯合祀に不快感を示していたとまでは読み取れない」と富田メモを部分的に評価し、

 「政界の一部で、9月の自民党総裁選に向け、A級戦犯を分祀しようという動きがあるが、富田氏のメモはその分祀論の根拠にはなり得ない」とした。

 これは、文芸春秋発行の『昭和天皇独白録』で、昭和天皇が松岡元外相を「『ヒトラー』に買収でもされたのではないか」などと批判する一方で、A級戦犯の代表とされる東条英機元首相については「一生懸命仕事をやるし、平素云(い)つてゐることも思慮周密で中々良い処(ところ)があつた」などと評価していたことに基づいている。

 産経は昭和天皇の靖国参拝が途絶えた理由についても、「富田メモは後者の説(A級戦犯合祀で昭和天皇の靖国参拝が途絶えたとする見方)を補強する一つの資料といえるが、それは学問的な評価にとどめるべきであり、A級戦犯分祀の是非論に利用すべきではない。まして、首相の靖国参拝をめぐる是非論と安易に結びつけるようなことがあってはなるまい」とした。

 そのうえで、産経は「小泉純一郎首相は富田氏のメモに左右されず、国民を代表して堂々と靖国神社に参拝してほしい」と従来の主張を繰り返した。

 毎日は

 「1975年以降、昭和天皇が靖国神社へ参拝に行かなくなった理由については、A級戦犯の合祀に不満だからであると言われていた。…政界や靖国神社関係者などには、A級戦犯を裁いた東京裁判の不当性を主張すると同時に、天皇の靖国参拝中断はマスコミが騒ぐせいだという声高な反論があった。その論争は、富田メモではっきりと決着がついた」と日経・朝日と同じ見方を示した。

 そして、「いまの状態で首相が靖国神社に参拝するのは、やはり適切ではない」と重ねて首相の靖国参拝を批判した。

 読売も

 「昭和天皇が参拝されない理由は『A級戦犯合祀』なのか、『公人・私人』の政治問題を避けるためなのか。二説があったが、憶測の域を出なかった。メモの発見により、一つの区切りがついた」と分析し、

 「靖国神社には、宗教法人としての自由な宗教活動を認める。他方で、国立追悼施設の建立、あるいは千鳥ケ淵戦没者墓苑の拡充などの方法を考えていく」

 「『靖国問題』の解決には、そうした選択肢しかないのではないか」と朝日と同じ主張を展開した。

 東京は

 「遺族や国民がわだかまりなく、先の戦争の犠牲者の霊を慰め、平和を祈願するにはどうしたらいいか。国民自身が考える問題であることを、昭和天皇の発言メモを読んで、あらためて思う」とした。

 全体として、産経を除き、富田メモを首相の靖国参拝に対する批判、「A級戦犯」合祀への批判、靖国神社に代わる国立追悼施設の建設などに結びつけようとする傾向が見られるが、昭和天皇が語ったとされる発言だけに、慎重な言い回しの論調が目立つ。(石川水穂)

                  ◇

≪富田メモをめぐる各紙社説≫

     (7月21~22日)

朝日 昭和天皇の重い言葉

毎日 A級戦犯合祀は不適切だった

読売 靖国参拝をやめた昭和天皇の「心」

産経 首相参拝は影響されない

日経 昭和天皇の思いを大事にしたい

東京 「合祀問題」への一石
by sakura4987 | 2006-08-07 08:10

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