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◆【断】“元気”すぎる高齢者 (産経 06/8/16)


 高齢化社会を本格的に迎えつつあるわけだが、毎日新聞(8月4日朝刊)の記事には驚かされた。

 今年の上半期に検挙された65歳以上の刑法犯が、前年同期にくらべて9%増加しており、全刑法犯の約12・5%を占めていることが、警察庁のまとめであきらかになったというのである。

 見出しに「この元気は困りモノ」とあったが、ほんまに「困りモノ」というより呆然(ぼうぜん)である。犯罪の約6割は「万引」であるというが、殺人・強盗・暴行などの凶悪犯も増えているらしい。

 少年犯罪の凶悪化も社会問題になっているが、いい年をした人間がこんな体たらくなのは嘆かわしい。国家の“品格”が地に落ちているのも、日本人の“人格”の低下ぶりと無縁ではあるまい。

 気になるのは、倍増した暴行の動機が「憤怒」や「恨み」であるということだ。鬱屈(うっくつ)した感情が、ふとしたことがきっかけで爆発し、それが事件を引き起こしているとすれば、今日の日本社会のいびつさが、こんな所に露呈しているのかも知れない。

 作家の古井由吉に『忿翁(ふんのう)』という短篇集がある。怒れる翁の能面のことだが、そこに描かれているのは、60代後半の男の胸中に渦まく、まさに憤怒の相である。高度成長といわれた戦後をひたすら働き抜き、老人となった哀れな人生への感情を、作家の筆は鋭くかつ深く描き出している。

 物質文明の繁栄のなかで、老いることの真実の豊かさを感じられない社会は、荒廃に向かうしかないだろう。(文芸評論家・富岡幸一郎)
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by sakura4987 | 2006-08-17 11:05

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