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◆【ビューポイント】外交非難の前に防衛強化を (世界日報 06/8/18)


新「中期防」再考すべし/豊かだが“弱腰”とみる諸国

軍事評論家 竹田 五郎


≪■戦後の外交は十分に機能せず≫

 七月五日、北朝鮮は日朝平壌宣言に違反して弾道ミサイル七発を日本海に発射し、日本国民に大きな衝撃を与えた。わが国の抗議、制裁発動に対して、宋日朝国交正常化担当大使は記者会見し「言語道断。さらに強い対応をせざるを得ない」と、恐喝的発言をして日本を非難した。

 「国を守る」とは外国の脅威から領土、国民、主権(名誉、伝統等形而上の要素を含む)を守ることである。外交は血を流さぬ戦争とも言われ、その重要な一翼を担うが、戦後の日本外交は十分にその責務を果たし得たとは言えない。

 すなわち、

 ①領土について、ロシアには北方四島を、韓国には竹島を占領されている。また、平時の領域保全についても、ソ連には領空を、中国、北朝鮮両国にはしばしば領海を侵犯され、対応措置は不徹底である。近時、中国とは東シナ海排他的経済水域における油田開発問題が浮上し、不当な権益侵害をも受けている。

 ②国民の保護について、北朝鮮による日本人の拉致は、総理の二回の訪朝、首脳会談にもかかわらず、全面解決の道は遠い。

 ③主権について、中、韓両国から歴史認識や総理の靖国神社参拝について執拗な内政干渉を受けている。国民はこのような政府の軟弱な外交姿勢に不満を募らせ、毅然たる自主外交を求めている。

 「豊かだけれど弱いと思われるほど危ないことはない」(日経連載小説「世界を創った男チンギス・ハン」堺屋太一著より)。

 この警句は、弱肉強食の時代とも言える古い蒙古の物語の中だけではなく、文明開化の現国際社会における外交の底流にもある。

 脆弱な防衛体制、特に劣勢な軍事力を背景にする外交には限界があり、他国の強欲、非道な行為を強く批難しても、対象国には「犬の遠吠え」としか響くまい。


≪■防衛費に厳しい「骨太の方針」≫

 わが国は中期防衛力整備計画(「中期防」)に基づき防衛力を整備している。これは、平成十七年から二十一年までの五カ年計画であり、基本的に「他の政策との調和を図りつつ、防衛力の一層の効率化、合理化を図り、経費を抑制する」としている。

 昨年版「白書」によれば、当時の情勢見積もりは、

 ①国際情勢は世界的規模の武力紛争生起の可能性は低下するが、複雑な地域紛争、テロ活動や海賊行為等新たな脅威や多様な事態が発生する

 ②新たな脅威として国際テロ組織等の活動に要注意

 ③核、生物化学兵器、その運搬兵器である弾道ミサイルの拡散移転が進む―とした。わが国周辺の情勢もこれに類似するとして、防衛力整備は従来の大規模侵略に対する「抑止効果」重視から、前述のような新たな事態に対する有効な「対処能力」の重視へと転換した。

 顧みれば平成八年以降、従来の「基盤的防衛力整備構想」から離脱し、基幹部隊の一部縮減を進めてきた

 (註・本構想は平時の防衛力整備の目標は、限定小規模侵略に対処可能で、かつ情勢が悪化し大規模侵略が予測されるようになった場合は、有効に対応可能な防衛力を整備できるための基盤となり得る能力を保持するとしたもので、前述の新しい脅威や多様な事態は軽視していた)。

 現「中期防」策定当時、ロシアの脅威は低下しており、中国の急速な軍事力増加も予測されず、当面「わが国に対する本格的な侵略的事態が生起する可能性は低下する」と判断した。

 しかし、この政策転換は、財政再建に苦悩する中で、ミサイル対処を急がざるを得なくなったため「防衛費歯止め」政策が先にあり、苦肉の策として導入されたものと言えようか。

 今回のミサイル発射により、その対処を前倒して整備することを決定した。

 しかも、既に在日米軍再編に関し、「防衛関係費も思いきった合理化、効率化を行い、効率的な防衛力整備に努め、『中期防』は見直す」と閣議決定している。

 その後発表された「財政健全化骨太の方針」でも防衛費の圧縮を指示している。

 近く策定される新「中期防」の達成は早くても平成二十四年度以降である。最近における中国の軍事力の増強、近代化は驚異的である。

 台湾海峡、朝鮮半島情勢を予測すれば、ミサイル防衛や敵基地攻撃等を含めて基盤的防衛力構想を復活し、再考すべきである。


≪■自主防衛と集団的自衛権行使≫

 自衛隊には国際協力のための多様な任務が付加されるが、依然として、最大の任務は侵略排除にある。これに対処するための主要兵器の整備、戦力化には少なくとも五年を要するため、経費削減を続けられるような情勢ではない。

 しかし、当面、八百二十七兆円の負債を抱え、財政再建の道は厳しく、防衛費の大幅な増加は望めまい。結果的に、有事にはより多くを米軍に期待するほかない。

 しかし、将来も長く米軍への過大な支援を期待すべきではない。ちなみに、ラムズフエルド米国防長官はかねてから日本の防衛費は米、欧諸国に比べ低いことを指摘している。

 「弱体外交」「対米追随外交」と非難する前に、長期戦略として、自主防衛体制の強化を訴えるべきである。また、集団的自衛権の行使を認めて日米同盟の強化を急ぐべきは言うまでもない。
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by sakura4987 | 2006-08-19 11:06

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