◆【断】祝・開設!共同通信平壌支局 (産経 06/8/31)
平壌に支局ができるそうです。やっぱり朝日新聞? いえいえ、共同通信社、ですと。日本の報道機関では初、と自慢げですが、いやあ、実におめでたい。
思えば、先のミサイル発射騒動の直前、日本のマスコミがこぞって平壌詣でをしていました。旗振りはさて、どこの社だろう、と思ってたんですが…。
北朝鮮に支局が、てことは、朝日も読売も、もしかしたらテレビなんかもみんな共同通信から記事をもらうことになるんでしょうか。ということは、横並びに北朝鮮の情報統制下。
しかも、全員現地採用で日本人はゼロ、との噂も。ああ、文革当時の中国報道の悪夢が、この21世紀に再び、です。
かの朝日新聞の芸風については、昨今もうかなり広く認識されるようになってますが、実はそれと同等、いや、もしかしたらそれ以上にこの共同通信もまた、かなりステキな芸風です。
共同通信は地方紙の紙面に、政治や経済、社会についてはもとより、書評や評論の類も一括供給。社説でさえも雛型が提供されて、地方紙ではちょっと手を加えた程度の同工異曲も珍しくない。
まるで献立を決めて食材を配達するケータリング業者。
ネットの普及のおかげで、新聞同士の紙面の比較がしやすくなってメディアリテラシーは上がっているのに、いまだこんな横着な仕事ぶりだと、そりゃあそんなメディアはもうどんどん消費者にそっぽ向かれます。
もしかしたらこんなご時世のこと、どこの社も看板掲げて平壌に駐屯するのは剣呑(けんのん)なんで、すべて呑み込んでここは共同が右代表で…なんて美談じゃ、これ、ないですよねえ。
(民俗学者・大月隆寛)

