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◆言葉狩り


 さて「つんぼ桟敷」など歴史的に面白い言葉である。言いたいのは舞台の台詞が聞こえないほど奥にある席であるということで、決して耳の聞こえない人を侮っているわけでもないが、これも使えない。

 「片手落ち」なども良く意味が通じるが、片手の人が傷つくらしいので言葉狩。

 最近「気ちがい」も駄目らしい。「気ちがいに刃物」「気ちがい沙汰」なども禁止。道理でワープロでも苦労するし辞書にもない。精神病者「気ちがい」に対して「気ちがいになんとか」ということが、人格を傷つけ不快感を起こさせるから駄目なのか。全く滑稽である。

 同様に「白痴」も使えないらしいが、馬鹿げたことをする人間の行為を「白痴」的と呼んだらいけないらしい。

 少女売春に違いないものを少女の人権に配慮してか「援助交際」という言葉を使う。

 これこそが人に迷惑をかけないのだから売春をして何が悪いというどこかの「気ちがい」大学教授の倫理観を反映したものか、善悪を誤魔化してあたかも援助交際をファッショナブルなものとしてしまう、まさに言葉狩の成れの果てである。

 筆者はユーモアの在る言葉狩の対象語の中で、「髪結い亭主」「床屋」「猫ばば」「ブタ箱」「じゃり、餓鬼」「運ちゃん」「三助」など大好きである。

 最近耳障りなのが看護師、どうして看護婦はいけないのか全く腑に落ちない。看護婦ということで病気のときの白衣の天使のイメージが浮かび癒されるのである。これこそが男女差別だとでも言いたいのだろうか。

 「嫁」「姦」「嫉」「姑」「妬」など女へんの文字が消え去るのは近いかもしれない。「未亡人」や「女流」や「女傑」や「才女」や「才媛」も消えることであろう。

 「百姓」「八百屋」「養老院」「女中」「職工」「処女作」「女給」なども無くなるだろう。

 一番便利なのはワープロがちゃんと言葉狩を心得ていてこれらの言葉を排除しているのである。日本人の器用さには驚くばかりである。

 病気の名称もどんどん「進化」してきており「色盲」が「色覚障害」、「アル中」が「アルコール依存症」、「成人病」が「生活習慣病」、高齢者の「痴呆症」を「認知症」などと訳のわからない誤魔化しの言葉が氾濫している。

 「裏日本」「表日本」すらも駄目というから驚きである。

 人間が社会の中で、周囲の人々を傷つけるかどうかはそれぞれその場の人間同士の関係から判断するものであり、発する言語があるときはデリカシーに欠け相手を傷つけるかもしれない、またあるときは猛烈な前向きの闘争心を掻き立てるかもしれない。

 それぞれの人間が自分の良心と判断で人間関係を築いているのである。こうした言葉狩は、その個人の関係を社会管理支配するためにでてきた、言わば言語統制ではないだろか?

 人間の愛や思いやりは各自が、言葉の大切さを限界まで感じながら人間が生長する過程で得ていくものである。使う言葉までがいちいち制約されるなど、味気ない世の中になってしまう。

 さらに歴史的な言葉というのは、歴史の中で日本の先人が善悪や愛情や皮肉を込めて使ってきたものであることを忘れてはならない。

 無礼や非礼や嘲りの言葉の攻撃を受けてへこたれるような人間では国際的に通用する人格は育たないことも確かである。

 アメリカ小説の翻訳にまで「アルコール依存症」やら「看護師」などわけのわからない日本語を見ると筆者自身、不条理な言葉狩対象の言葉を今後も絶対に使っていきたいと思う。

奥山篤信:
京都大学工学部建築学科卒
東京大学経済学部卒
三菱商事本社入社
6年余にわたる米国三菱ニューヨーク本店勤務を経て
平成12年退社 
平河総合戦略研究所代表理事
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by sakura4987 | 2006-09-22 16:40

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