◆元慰安婦ら知事に要請 (東京 06/10/4)
従軍慰安婦発言で 撤回と謝罪求める
上田清司知事が六月定例県議会で「古今東西、慰安婦はいても、従軍慰安婦はいない」と発言したことを受け、自ら従軍慰安婦だったと証言している韓国籍のイ・ヨンスさん(77)と支援者が三日、県庁を訪れ、発言の撤回と謝罪を求める要請書を県秘書課に提出した。
イさんら十数人は面会の約束がないまま知事室を訪ねたが不在だったため、開会中の県議会議事堂へ移動。
議場に入ろうとする知事を取り囲んだ際、知事が「じゃまするな」と声を荒らげるひと幕があった。
直後にチョゴリ姿で記者会見したイさんは「私は当事者。知事の目の前ではっきりと証言したかった」と話した。
要請書では、知事の発言は事実に反し、人権侵害に当たると批判。「アジア各国の被害者」への謝罪を求めている。
イさんによると、十四歳だった一九四三(昭和十八)年十月、韓国・大邱の自宅にいたところを旧日本軍により強制連行され、台湾の軍基地で慰安婦として従事したという。