◆米グーグルがユーチューブ買収 1960億円 (CNN 06/10/10)
サンフランシスコ──米インターネット検索大手グーグルは9日、動画投稿サイト・ユーチューブを16億5000万ドル(約1960億円)で買収することで合意した。グーグルにとっては創業8年以来で最大の買収。
グーグル関係者は記者会見で、「これはインターネットの進化における次の段階だ」と語った。ユーチューブはブランド名と新本社、チャド・ハーレー氏とスティーブ・チェン氏の共同創立者2人を含む従業員67人を維持する。
グーグルは自前の動画サービスを継続する。買収は年末までに完了する見通し。CEO(最高経営責任者)のハーレー氏は「事業展開をこれまでになく加速する資金を得られてうれしい」とコメントした。
グーグルの共同創立者サージ・ブリン氏とラリー・ページ氏はともに33歳。ブリン氏は29歳のハーレー氏と28歳のチェン氏が立ち上げたユーチューブが、数年前のグーグルを想起させると明言した。
両社はベンチャーキャピタル大手セコイア・キャピタルの出資を受けた点でも共通しており、買収交渉がわずか1週間でまとまった要因とみられている。
ユーチューブには著作権保有者に無断で投稿された動画も多いが、ハーレー氏とチェン氏はメディア大手と粘り強く交渉。先月にはワーナー・ミュージック、9日にはユニバーサル・ミュージックやCBS、ソニーBMGミュージック・エンターテインメントの3社との業務提携を発表し、著作権侵害裁判の可能性を回避した。
グーグルはユーチューブの買収で動画配信サービスを補強するとともに、広告方法を再検討する。また、ユーチューブはグーグル傘下に入ることで技術力を強化し、広告のノウハウを獲得する。

