◆月周回衛星セレーネを公開 宇宙機構、来夏打ち上げ (魁 06/10/13)
宇宙航空研究開発機構は13日、来年夏にH2Aロケットで打ち上げる月周回衛星「セレーネ」を同機構筑波宇宙センターで公開した。
セレーネは月周回軌道を主衛星1基と2つの子衛星に分かれて回り、連携を取りながら月の重力を計測。その内部構造を解明し、月のできた起源やその進化に迫る成果が期待されている。
また、月全体の詳細な地形図・地質図の作成も目標。ハイビジョンカメラも搭載し、月の地平線から昇ってくる地球の映像も公開する予定だ。
公開されたセレーネは高さ約4・8メートル、幅と奥行きが各約2・1メートル。炭素でコーティングされた黒い本体に、子衛星2つを含む15個の観測機器が所狭しと並んでいる。子衛星を中継することで月全体の重力を初めて測ることが可能になるという。
2007?08年は中国やインド、米国も相次いで月周回衛星の打ち上げを計画し、探査競争の激化が予想されている。