◆「お化け屋敷」で神の教え 若者呼ぼうと米で広がり (朝日 06/10/31)
ハロウィーンの“本場”の米国で、この時期、民間のお化け屋敷の形を借りてキリスト教の教えに基づく世界観を広めようとする「ヘルハウス」(地獄の家)が静かな広がりをみせている。
若者を教会に引きつけようと、31日のハロウィーン本番にかけて、各地で人工妊娠中絶や同性愛の人たちが地獄に落ちる筋書きの「宗教お化け屋敷」が設営されている。
ヘルハウスは、教会に通ったことのない10~20代を主な対象にしている。七つの部屋を通り、最後は地獄と天国を体験する仕組み。同性愛、人工妊娠中絶、自殺、飲酒運転、オカルトなどにかかわった人たちが苦しむ様子が描かれる。
ヘルハウスは30年以上前からあったが、95年に福音主義のニュー・デスティニー・クリスチャン・センターのキーナン・ロバーツ牧師が筋書きと設営の仕方をセットにして売り出して広まった。
ハロウィーンを前に各地に設けられるお化け屋敷を利用した形だ。同牧師は「教会ドラマ」と呼ぶ。
同牧師によると、800以上の教会が購入、米国の全州と南米を中心に20カ国に広がっている。米南部と西部が中心だが、ニューヨークでは今年、これを利用した舞台版のお化け屋敷も登場、連日大入りの人気だった。