◆住民投票 「過激」中絶禁止法を否決 サウスダコタ州 (産経 06/11/09)
中間選挙と同時に全米の37州で同性婚や厳格な妊娠中絶禁止、条件付きマリフアナ所持の合法化など、米CNNによると205件の住民投票も行われた。
全米の注目を集めた中西部サウスダコタ州の中絶禁止法は母体の生命を救う場合を除き、レイプや近親相姦による妊娠でも中絶を認めないとするもので支持派と反対派が対立していたが、同法反対派が賛成派を約10ポイント上回り、否決された。
同州は共和党が常勝してきた保守的な土地柄だが、法律は共和党支持者からも「過激だ」と拒否する声が出ていた。
中絶と同様に全米を二分する同性婚問題ではテネシー、アイダホなど8州で同性婚禁止の是非が問われたが、集計中のアリゾナ州を除く5州で同性婚禁止派が多数となった。
このほか、販売は禁止されるものの、1オンス以下のマリフアナの所持を21歳以上の住民に認めるというコロラド州のマリフアナ合法化案と、ほぼ同じ内容のネバダ州の合法化案はともに否決された。
移民問題ではメキシコと国境を接するアリゾナ州で英語を州の公用語とする提案は賛成多数で支持された。
難病治療につながるとして注目されるヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究の合法化を問うミズーリ州の投票は賛成派と反対派が最後まで拮抗(きっこう)したが、賛成派がわずかに上回った。