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◆【湯浅博の世界読解】「アジアは憲法改正反対」のウソ (産経 06/11/15)


 安倍晋三政権を非難する決まり文句は、「アジア外交の欠如」のはずだった。安倍首相が靖国神社への参拝派だから、中韓を怒らせることになるはずだと反安倍勢力はほくそ笑む。そこで、彼らは引き続き首相の「アジア軽視」を批判ができると手ぐすねを引いていた。

 ところが、安倍首相は就任すると北京とソウルを電撃訪問してしまう。すると、反安倍勢力は振り上げたコブシの降ろしどころをなくし、とたんにアジア外交への関心を失っていく。

 この場合のアジアとは、中国と韓国しか念頭にない。アジアを強調するなら、東南アジアに対する外交も論評してほしいが、そうしないのは非難する側が狭量だからである。実はこの1カ月の間に、アジアには興味深い動きがあった。

 インドネシアのユウォノ国防相が受けた10月上旬のロイター通信とのインタビューは、近年特筆すべき「対日観」を語っていたのだ。

 「私は安倍政権下で、日本が“普通の国”になるためにも、防衛庁を改めて防衛省に格上げすることを望む。地域的な安全保障の役割を果たすために日本国憲法9条を改正することにも賛成したい」

 「日本は自国の防衛を強化して、米国に委ねる度合いを減らしつつ、同盟関係を維持しながら前進してほしい」

 防衛省昇格も憲法改正も中国がもっとも嫌う動きであるが、インドネシアはそう考えない。中国が口にする「アジアが警戒する」とは、勝手な拡大解釈であることがよく分かる。

 ユウォノ発言はむしろ、膨張する中国パワーをそぐために、日本が安全保障でより積極的な役割を果たすよう期待しているのだ。

 ことしの2月の本欄で、「ユドヨノ政権とは組める」と書いたさいに、ユウォノ国防相は「日米同盟は東アジアの公共財としての役割を果たしてきた」と対中警戒論を示唆していた。

 今回のインタビューはさらに一歩進めている。一時は中国に接近したこの国も、北京が東南アジアを取り込もうとしている野心を見抜いたのだ。

 東南アジアの中国への警戒感は、親中派と目されていたベトナムのグエン・タン・ズン首相のこの10月訪日にも表れている。

 ズン首相は中国留学の経験をもつことで、親中派とみられることを嫌う。それは東南アジアの国々が、国益のためにどの大国のパワーをどう使うかに腐心しているからだ。中国には最高指導者のマイン書記長が訪問して顔を立て、ズン首相が日本を公式訪問した。

 そのズン首相は来日の際に、安倍首相と「戦略的パートナーシップ」になることで合意した。日中首脳が了解した「戦略的互恵」とは違って、より近い関係に位置づけた。

 ズン首相は参院本会議で演説までしているのに日本では注目されなかった。米国の国務省や経済界が逆に、中国の拡張主義に歯止めをかけていると、「安倍外交の成功」と高く評価しているのとは対照的である。

 ハノイで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、米国がいつになく熱を入れている。とりわけ、アジア太平洋の「経済連携」「経済共同体」のような枠組みが中心になるという。

 この枠組みは、中国が日韓と東南アジアを巻き込む「東アジア共同体」構想を希薄化する効用がある。東アジア共同体は、民主主義など共通の価値観がないし、日本を米国から引き離す中国の地域覇権戦略であると指摘されている。

 日本は共通の価値観を持つ国との協力を進め、「アジア共通の家」の幻想に寄りかかることなく、巧みなバランス外交を望む。
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by sakura4987 | 2006-11-15 16:25

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