◆増える児童虐待が背景 (産経 06/11/19)
厚生労働省が「こんにちは赤ちゃん事業」を実施する背景には児童虐待相談件数の増加がある。同省によると児童相談所に寄せられた児童虐待相談件数は平成17年度は3万4472件で、統計を取り始めた2年度の約30倍に。児童虐待防止法施行前の11年度と比べ約3倍になった。
17年度の内訳は、身体的虐待が43%で最多に。ネグレクト(養育放棄・怠慢)が38%、心理的虐待が17%と続いた。虐待者は実母が61%で最も多く、次いで実父が23%だった。また、16年に虐待で死亡した子供58人のうち、0歳児が24人で全体の約41%、3歳児までが45人で78%を占めた。
同省総務課虐待防止対策室の来生(きすぎ)奈巳子(なみこ)さんは「子供の虐待に関する相談件数は右肩上がり。親のストレス解消は社会全体で早急に解決すべき重要な課題」としている。