◆イスラエル:超精密「ハチ兵器」開発中 武装勢力対策に (毎日 06/11/19)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20061119k0000m030015000c.html
ハチほどの大きさの超精密兵器が音もなく敵に近づき、写真を撮影。前線本部に送り、通信を妨害して殺害する--。イスラエルが武装勢力対策としてナノテクノロジー(超微細技術)を駆使したこのような極小兵器の研究開発を進めている。
17日付のイスラエル紙イディオト・アハロノトが伝えた。近未来映画のワンシーンのようだが、3年以内に試作品の製造が可能な兵器もあるという。
同紙によると、開発中の新型兵器の一つが「人造スズメバチ」と呼ばれる極小の無人機。部隊が入り込めない狭い路地を飛行して写真を撮影し、通信を妨害しながら建物の陰に潜む武装勢力の殺害を図る。
ほかにも▽自爆テロ犯の接近を察知するセンサー▽弾丸、さく裂弾から身を守る防護服▽装着すると力が増大してドアを破壊したり、重い障害物を取り除けるグローブなどを研究開発中という。
今夏のレバノン南部でのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラとの戦闘で、レバノン側は市民を中心に1200人以上が死亡したが、イスラエル側もヒズボラのロケット弾攻撃などで兵士ら約160人が死亡した。ガザ地区でも北部のパレスチナ武装勢力によるロケット弾攻撃への対応に苦慮している。
ノーベル平和賞受賞者のペレス副首相が特に開発に熱心で、オルメルト首相の了解を得て15人の専門家らよる開発チームが作業を進めている。
ペレス副首相は「先の紛争が極小兵器の必要性を証明した。自爆テロ犯を1億ドル(約118億円)の軍用機で攻撃しても意味はない」と話している。