◆エクアドル大統領選 反米コレア氏、勝利宣言 中南米の左傾化顕著に (産経 06/11/28)
エクアドル大統領選挙の決選投票が26日、行われ、AP通信などによると、反米左派のラファエル・コレア元経済相(43)の当選が濃厚となった。コレア氏は中央選管当局の中間集計発表を待たず、「勝利を尊厳と謙虚さをもって受け止める」と勝利を宣言した。
第1回投票では、「バナナ王」として南米有数の資産家とされる親米右派、アルバロ・ノボア氏(55)が1位となり、ブッシュ米大統領を「間抜け」と呼ぶなど強硬な反米姿勢を取るコレア氏は2位にとどまった。
しかしその後、ブッシュ大統領に対する発言を「軽率だった」と取り消し、対米関係をも重視する姿勢を打ち出すなどのソフト化戦略が奏功、コレア氏が逆転した。
コレア氏は米イリノイ大で学んだ左派経済学者で、エネルギー部門への国家介入強化や国内米軍基地の使用延長拒否、対外債務の一部支払い拒否などを主張している。
右派からの批判を受けてこのところ、距離を置く発言を行っているものの、中南米の反米左翼化の中心的存在であるベネズエラのチャベス大統領とも親しい関係にある。
コレア氏の勝利が確定すれば、中南米での反米左派政権グループに、ベネズエラ、キューバ、ボリビア、ニカラグアに続き、エクアドルも仲間入りすることになる。