◆尖閣3島賃借料、政府が1割値上げ (琉球新報 06/12/30)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-20091-storytopic-1.html
政府が尖閣諸島3島の民有地の賃借料を2006年度から約1割値上げしたことが、25日までに分かった。同諸島の借り上げには中国政府が抗議した経緯もあり、中国側の反応が注目される。
尖閣諸島は石垣市の行政区域だが、中国や台湾が領有権を主張。日本の政治団体の灯台建設や国会議員の上陸に中国、台湾側が抗議し、中国の活動家らが上陸するなど外交問題となっている。
政府は安定的に領土を管理する目的で02年に同諸島の賃借権を登記。これに対し、中国政府は「一方的行為は不法かつ無効であり受け入れられない」と強く抗議、日本政府に是正を求めた。
日本政府の借り上げは中国、台湾、日本の民間人の上陸や、島の転売を防ぐ意図とみられている。
不動産登記簿などによると、国が借り上げているのは魚釣島(約3・6平方キロメートル)、南小島(約0・32平方キロメートル)、北小島(約0・26平方キロメートル)の無人島3島で、いずれも県外の男性が所有する。
借り主は総務省。02年~06年まで3島で年間約2256万円だった賃借料をことし9月に変更、06年度から約194万円増の約2450万円とした。
賃借料の値上げは今回が初めて。内閣府は「防衛施設庁が借り上げる近隣の土地などの相場が上がったため」と説明。
尖閣諸島の久場島を借り上げている防衛施設庁は同島の賃借料について「所有者は個人でプライバシーもあり、金額や値上げなどの公表は差し控えたい」としている。