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◆【一筆多論】長辻象平 宇宙の天下分かれ目の年



 (産経 07/1/15)

 人類初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げから50年目にあたる今年は、世界の宇宙開発史の節目の年となるだけでなく、日本の宇宙開発の将来も左右する1年になるだろう。

 重要な打ち上げがめじろ押しで予定されているからだ。

 2月15日には情報収集衛星のレーダー2号がH2Aロケット12号機で打ち上げられる。成功すれば既存の光学衛星2基とレーダー衛星1基と合わせ、目標としていた4基体制が確立し、地上のあらゆる場所を1日1回は宇宙から監視できるようになる。

 翌16日は、北朝鮮の金正日総書記の65歳の誕生日だ。核とミサイルをもてあそぶこの国の動向からは目が離せない。日本の安全保障上、きわめて重要な使命を担う打ち上げだ。

 夏には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月探査衛星「セレーネ」がH2Aロケット13号機で打ち上げられる。

 90年の「ひてん」に続いて日本2基目の月探査機となるセレーネは、上空を周回しながら月の表面や内部構造を調査して生い立ちの解明に挑む。月の成因は、依然として謎に包まれたままなのだ。

 月探査は、にわかに世界の宇宙開発の主目標となっている。中国は日本より数カ月早い4月ごろの打ち上げを目指して「嫦娥(じょうが)1号」の準備を急いでいる。

 嫦娥1号は、月を周回して地形や鉱物を調べる。2号で月面探査車を降ろし、3号で岩石標本を地球に持ち帰る計画だ。

 米国のアポロ宇宙船による人類の月面着陸から30年以上をへて、世界の関心が再び月に向き始めたのだ。当時は米国とソ連の2国間競争だったが、今回の探査ラッシュにはインドも加わっている。

 インドは来年中に同国初の月探査機「チャンドラヤーン1号」を打ち上げる計画だ。

 欧州の月探査機「スマート1号」は、昨年9月に役目を終え、次の計画に取り組んでいる。

 世界の関心が一斉に月に向けられるきっかけは、米国のブッシュ大統領が4年に発表した新宇宙計画にある。スペースシャトルを10年に退役させて新たな有人宇宙船を開発し、月面基地を足がかりとする火星への有人飛行をうたったものだった。

 現在、軌道上で建設が進んでいる国際宇宙ステーション(ISS)は、米ソの冷戦構造の産物だ。ソ連が崩壊し、ロシアが宇宙での協力国となってしまっては、本来の必要性が霧消した。金のかかるISSから早く足抜けしたいというのが米国の本音だろう。

 今年の12月には日本の宇宙実験棟「きぼう」の一部を積んだスペースシャトルが土井隆雄飛行士を乗せてISSに向かう。

 ただし、老朽化の目立つシャトルがそれまで順調に飛行を続けるということが前提だ。年末までにトラブルが起きれば、組み立てに計3回の飛行を要するきぼうの完成は厳しいものになる。

 シャトルの綱渡り飛行の成否に日本の宇宙実験棟の運命がかかっているのだ。

 日本は国産技術で開発した世界最大の固体燃料ロケット・M5を昨年を最後に捨てた。今年4月からは液体燃料ロケット・H2Aの製造から打ち上げまてが三菱重工に民間移管される。

 世界の宇宙開発は、露・欧健在の中で、米中競争の時代へと向かいつつある。日本はその余波を受けながら、ひとつも取りこぼせない打ち上げに挑む。

 日本の宇宙開発のあり方を変える「宇宙基本法」も制定に向けて動いている。宇宙の天下分かれ目の年である。
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by sakura4987 | 2007-01-16 08:26

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