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◆ジャーナリスト・細川珠生 まず母親を家庭に戻せ (産経 07/1/29)



 英国の教育専門誌による「2006年世界の大学ランキング」で、日本の大学で最初に登場するのは、第19位の東大であり、次は京都大の29位。

 70位の大阪大、118位の東京工業大、120位の慶応大と続くが、九州大も早稲田大も、東北大もみな3けたの順位。

 日本国内では、熾烈(しれつ)な受験戦争に勝ち抜き一流大学に合格しても「世界の一流」と呼ぶには程遠い実態を突きつけられた思いだ。

 しかも、日本の大学では、一部熱心に勉学に励む学生もいるが、多くは受験戦争から開放され「遊びに」大学へ行く、あるいは虚脱感で無気力になるという学生ばかりである。

 これでは「国際競争力」が備わるはずがないし、安倍内閣肝いりで発足した教育再生会議が提言した授業時数の1割増加などという程度でとても挽回(ばんかい)できるものではないことは一目瞭然(りょうぜん)である。

 学力低下といわれても、国際比較では依然高い学力を持っているはずの日本人が進む大学が、国際的には高いレベルではないということには、さまざまな理由があるだろう。

 その中でも、特に家庭のありように大きな原因があることを指摘しておきたい。

 今の子供たちは勉強に対する意義の認識が薄れている。「子供は勉強することが仕事」という理屈は今の子供たちには全くといっていいほど通用しない。

 勉強だけがすべてではないというもっともなことも、子供たちに都合のいいように解釈され過ぎているように思えてならないのだ。

 勉強に対する意欲や熱意は低下し、学校では校長先生にも「ため口」で接する。公共のマナーやルールも守れない。子供たちの実態は本当に深刻である。

 子供たちに勉強に対する意欲や興味を引き出せない学校教育の問題もあるが、勉強することの重要性を教え、勉強する習慣を身につけさせる親の責任も重大である。

 学校の先生を尊敬し、先生の言うことをよく聞くということを教えるのも親だ。子供より長く生きている人生経験を子供に伝え、人生設計をきちんと立てられるようにするのにも、親に一義的な責任がある。

 しかし家庭教育の重要性が問われながら、実際は手が打たれていない。地域の手を借りるだけで、ことは解決するのだろうか。

 子育て支援策を充実させる潮流の中で、親、特に母親の人任せの子育てが、子供の教育にとっていいことなのかを真剣に考える時期に来ているのではないだろうか。

 最近の母親は、特別な事情がなくとも、できるだけ早い時期から長時間“人任せの育児”をしている。

 子供の社会性、自立性を養うといえば聞こえはいいが、それは母親にとって都合のいい理屈を並べただけである。

 子供たちの現状を真剣に考えれば、「母親を家庭に戻す」ことを抜きに本当の「教育再生」ができるのか疑問でならない。

 「社会総がかり」で行うべきこともあるが、それはむしろますます家庭の責任放棄につながる。

 首相直属の教育再生会議こそが、政策の大転換ともいえる「母親のいる家庭」を打ち出す意味と責任がある。
by sakura4987 | 2007-01-30 09:39

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