◆ロシア正教の効用 (世界日報 07/2/5)
ロシアから
先日テレビを見ていると、ロシア正教のアレクシー二世総主教が、こんな発言をしていた。
「人間がサルから進化したというダーウィン理論は、人への最大の冒涜(ぼうとく)である。私たちは、聖書を学校で教えることを提案する」
驚いたのは、モスクワのルシコフ市長が、総主教の考えを完全に支持したこと。
共産主義という精神的支柱を失ったこの国では、ロシア正教が勢力を拡大している。力の源泉は、政権が後押ししていること。エリツィンは反ソ連の立場から、プーチンは愛国主義的立場から、正教を支持している。
筆者もロシア正教に興味を持ち、信者に質問してみる。彼らは「カトリック・プロテスタントとの違い」等々、神学的な話をするので、訳が分からない。
しかし、ロシア正教が、幾つかの社会問題を解決する助けになることは確信した。
一、少子化問題対策。熱心な正教信者は、避妊も中絶もしない。それで、教会に行くと四、五人の子供を連れて礼拝に来る家族が多い。これは年間七十万人口が減少しているロシアの希望である。
二、売春・麻薬対策。欧州では弱い麻薬と売春を合法化する流れである。正教は絶対反対で、「欧州の行き過ぎた人道主義は世界を滅ぼす」と非難している。
三、肥満対策。ロシアは世界第二の肥満大国である。しかし、熱心なロシア正教徒はやせている。
なぜかというと、「ポスト」といわれる節食期間が年間二百日以上ある。信者はこの期間、「動物性のもの」(肉・卵・乳製品等)を食べないので、スリムな体になる。
そのほか、アル中対策・家庭崩壊対策等々、いろいろ肯定的作用があるようだ。まあ、これはロシア正教に限らず、まともな宗教の持つ良い側面だろう。

