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◆刀  天叢雲剣



 昭和64年1月7日午前10時過ぎ。昭和天皇が崩御してわずか3時間半後、皇居の正殿・松の間では、125代天皇になられた今上陛下が「剣璽(けんじ)等承継の儀」に臨み、歴代天皇が受け継いできた三種の神器のうち、宝剣「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」と、神璽(しんじ)「八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)」を引き継がれた。

 戦前までは「剣璽渡御の儀」と呼ばれた皇室で最も重要な儀式のひとつである。

 史上初めて報道陣に公開されたこの儀式は、皇族や三権の長らが居並ぶ中で、侍従が宝剣と神璽を陛下の前に捧げる姿がテレビで放映され、国民に皇位の象徴としての神器の存在を印象づけた。

 本来、武器にすぎない刀剣を、日本人が皇位の象徴として受け継いできたのはなぜだろう。

 日本には男の子が生まれると健やかな成長を願って守り刀を贈る習慣があり、昨年9月、秋篠宮悠仁(ひさひと)さまが誕生されたとき天皇陛下から守り刀が贈られたことは記憶に新しい。

 また江戸時代には、刀が「武士の魂」と呼ばれるなど、日本人の精神性と刀剣とのかかわりは深い。

 この稿では、刀が日本人にどのような影響を与えてきたのか、刀の原料を作り出す日本独自の製鉄法など、さまざまな角度から刀について考えてみたい。(なお日本では、もろ刃の「剣」はあまり用いられないことから、刀剣という言葉は、現在では片刃の「刀」をさして言うことが多い。本稿では剣を含めて刀と呼ばせていただく)


 刀に関する最古のエピソードは、「古事記」に記されている「天叢雲剣」誕生の物語だろう。乱暴狼藉(ろうぜき)をはたらいて高天原を追放され、「出雲の国(島根県)の肥の河の上」にある「鳥髪(とりかみ)の地」に降り立った須佐之男命(すさのおのみこと)は、若い娘を食らう8つの頭と尾を持つ怪物、ヤマタノオロチを退治するが、そのとき、オロチの尾からひと振りの刀が出てくる。

 尋常ならざる刀と思った須佐之男命は、天照大神(あまてらすおおみかみ)に献上、これが天叢雲剣である-という。いわゆるヤマタノオロチ伝説である。

 天叢雲剣は、別名を草薙剣(くさなぎのつるぎ)といい、愛知県の熱田神宮に収められているとされる。三種の神器として皇室に伝わる天叢雲剣はその分身だという。

 この宝剣が出雲で発見されたと伝わっているのは、出雲の地が、刀の原料である鉄生産の中心だったこととかかわりがありそうだ。
by sakura4987 | 2007-07-14 10:16

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