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◆「靖国」めぐる日中攻防の秘話 (産経 07/30)



 http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070730/ssk070730001.htm


 ジャーナリストの桜井よしこ氏が27日付の産経新聞朝刊で安倍晋三首相(52)について「堅固な価値観を貫くことが政治的強さにつながる」と注文をつけていた。首相の存在感を弱めた元凶は、靖国神社参拝について一切言わないという首相の「あいまい」路線に始まる。日中関係修復の必要性に迫られた政治的妥協の産物である。「政冷」の極みだった日中関係を改善させた首相は、皮肉にも日中関係によって足下をすくわれたことになる。



≪■外務首脳対話の最中≫


 秘話を紹介しよう。



 日中関係と靖国をめぐる日中のせめぎ合いのクライマックスは、2005年10月17日朝まで遡(さかのぼ)る。場所は北京の釣魚台迎賓館、主人公は日本の谷内正太郎外務事務次官と中国の戴秉国筆頭外務次官である。



 その前々日、日中外務首脳レベルの「第3回総合政策対話」のため、谷内氏が訪中。政策対話は2005年4月の反日暴力デモを踏まえ、冷えきった関係を打開するために始まり、谷内氏と戴氏は顔なじみである。



 谷内氏は15日夜、中国の李肇星外相と釣魚台迎賓館で会談した。李外相は上機嫌だった。日本の国連安全保障理事会常任理事国入り問題について「日本が国際社会でより大きな役割を果たしたいという願いを中国は理解できる」と言い、それまで日本の常任理事国入りを執拗(しつよう)に妨害していたことはまるで忘れたかのようだった。「歴史認識と靖国参拝問題をうまく解決できれば、東シナ海の問題も友好的な協議を通じて必ずうまく解決できる」とも李外相は誘いかけた。ところが、16日の政策対話2日目は中国側は会合開始時間を言わないまますぎた。



 17日朝、谷内氏を出迎えた戴氏はこわばった表情で、谷内氏を問い詰めた。「小泉純一郎首相が靖国神社を参拝するからあなたは来たのか」。谷内氏は「本日参拝があるのか、あしたになるのかもわかりません」とポーカーフェース。



 すると、戴氏は上着の内ポケットに手を伸ばし、1枚の紙を取り出した。「これは、首相の靖国参拝を中止する場合に、われわれとして対日関係改善のために何をするかをまとめたものだが、それじゃ見せられませんね」と言う。谷内氏は観念したように、「仕方ありませんね」と言葉少なく応じた。



 実はその朝、谷内氏には東京の首相官邸から電話が入っていた。「小泉首相がこれから靖国神社に参拝する」という連絡だった。中国側は王毅駐日大使の情報でその前日までに小泉首相参拝の動きを察知し、16日には音沙汰(さた)なし戦術に出た。会合を開いて「参拝中止」を求めると、信念の強い小泉首相には逆効果と判断したのだろう。無言の圧力をかける手しか中国側になかった。



 17日午前、日本側は当然のように会合の中止を覚悟したが、戴氏は「会合はこれから開く」と言った。中身はともかく日中対話の破局を中国側は避けた。



≪■暗黙の合意≫



 以来、総合政策対話は重ねられ、2006年4月には第5回会合、翌月には日中外相会談と続く。谷内氏と戴氏は対話を続ける過程で明らかに妥協点を見いだした。「次の政権をにらんでお互いにアプローチしましょう」という暗黙の合意ができ上がった。外務省は「ポスト小泉」の最有力候補と目されていた当時の安倍官房長官にも、首相就任後の10月初旬の訪中実現の根回しを進めた。



 中国側との折り合い点は、新首相の靖国参拝について日本側はいかなる約束もしない、中国側は参拝に同意することをしない、そして新首相は靖国参拝を「言わないし、したか、しなかったかどうかも確認しない」という合意が成立した。9月20日、自民党総裁選で圧倒的勝利を収めて首相の座に就いた安倍氏はこの日中妥協路線に乗った。



≪■信念を犠牲にした首相≫



 参院選結果によっては、安倍首相は政治生命を一時的に喪失するかもしれない。それとは別に気になるのは、日中関係である。首相は自らの信念を日中修復のために、いわば犠牲にした。ところが、「戴秉国ペーパー」に書かれていた中身が何であれ、肝心の日中関係は東シナ海のガス田問題の交渉は進展しないし、北朝鮮の拉致問題解決に向けての北京の協力も疑わしい。しかも、首相が誰であろうと、靖国参拝の可能性は残り、日中関係をいつ吹き飛ばすかわからない。
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by sakura4987 | 2007-08-01 10:47

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