◆荒木和博-特定失踪者問題調査会ニュース (07/8/8)
今朝NHKのニュースを見ていたら、拉致対策本部が海外のジャーナリストを呼んで家族と会ってもらい、拉致問題に関する国際的圧力を高めようとしているとの報道がなされていました。思わず頭を抱えてしまいました。
何で日本の中枢にいる高級官僚が集まってそういう程度の低いアイデアしか出せないのでしょうか。政府の短波放送「ふるさとの風」の内容もそうなのですが、もう少しましな金の使い方をしてもらいたいものです。
アゴ足付きで外国のジャーナリストにものを書かせるのでは、昔北朝鮮がやっていたことと変わらないのであって、かえって誤解を生むことにもなりかねません。しかも、連れてきて家族に会わせるというのは、結局自分たちが仲介役をするというだけのことです。そんなことは旅行代理店がやればいい。政府がしなければならないことは何なのか、もう少しまじめに考えてくれないものでしょうか。これでは予算消化のために差し障りのないことだけやっていると言われても仕方ないでしょう。
自民党が参院選で大敗した中で、中山恭子補佐官が高位で通ったというのは、どういう意味があるのか。国民は拉致問題の解決を望んでいるということであり、それは外国に言いつけるような姑息なやり方ではなく(少なくともそれは補完的な活動であるべきです)、正面から取り返す努力をしなければなりません。アゴ足付きで外国の記者を呼ぶなら北朝鮮に対して朝鮮中央放送委員会の慎範アナウンサーを招請してもらいたいと思います。
このニュースを書いているときに28日から30日まで南北頂上会談開催とのニュースが入ってきました。それまで金正日が無事かどうか分かりませんが、これで盧武鉉大統領及び韓国内の親北勢力は一気に流れを作り大統領選挙に親北候補を当選させようとするでしょう。
憲法を停止して連邦制などということもぶちあげるかもしれません。
様々な要素が同時に動いているので、そう簡単にいくとは思えませんが、我が国にとって、拉致被害者を取り返すことはもちろん、核問題の解決にも長期的な安全保障にとっても勝負所です。ここは政治の判断が必要であり、勝ち馬に乗るということだけで安倍総理を支持した勢力が離反している今こそ、安倍さんにとってはチャンスのはずです。そのチャンスを活かせるかどうかは決断と覚悟にかかっているはすですし、その決断と覚悟が浸透すれば、今日のニュースのような頓珍漢な行動にはつながらないと思います。