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◆【やばいぞ日本】第2部 資源ウオーズ(4)イラン「中国カード」で圧力



 (産経 07/8/22)


「日本がやらないなら中国にやってもらう」



 イラン石油省高官がこんな不快感を示したとの情報が、石油ビジネス業界に流れた。



 推定埋蔵量260億バレルに及ぶ世界屈指の埋蔵量を誇るイラン南西部のアザデガン油田。2004年に日本企業は75%の権益を獲得した。契約では今年6月に生産開始のめどをつけるとしていたが、開発作業は遅れた。それにイラン側が業を煮やして揺さぶりをかけたというのだ。



 昨年10月、日本側は権益の65%をイラン側に譲渡、開発には参加を続けるが、10%まで権益を減らした。



 実際、中国のアザデガン開発参入の観測は飛び交っていた。ランのメヘル通信は、国営石油公社総裁がアザデガン油田開発をめぐり中国側と協議したと報道した。その後、協議対象は別の油田と判明した。中国のアザデガン参入はうわさの域を出なかったが、それですら、外交カードとして使えるほど、中国の存在感が中東で増しているのが現実である。



 ただ、中国は中東への依存を抑えているようだ。04年の中国の原油輸入の中東依存度は45%だった。この依存度は、1993年に石油輸入国となり、輸入量がほぼ10倍になったにもかかわらず、10年前からほとんど変わっていない。



 中国はいま、中東・アフリカで猛烈な勢いで利権を買いあさっている。



 その最初の成功例が、産油国として復活したスーダンだった。スーダンがテロ支援や人権問題で国際社会の非難を浴びて孤立していた90年代半ば、すき間を縫ってスーダンに石油権益を獲得した中国は、原油生産だけでなく、1500キロに及ぶパイプライン敷設、紅海に面した積み出し港の建設などでも中心的な役割を果たした。



 こうした中国の対スーダン支援は、約20万人が虐殺されたスーダン西部ダルフール地方の紛争で国際社会がスーダン政府を非難する中でも途絶えなかった。スーダンの石油生産は、08年には推計日量80万バレルに届き、アフリカの4大産油国であるナイジェリア、リビア、アルジェリア、アンゴラに次ぐ第5位に躍り出るとされる。中国は対スーダン協力を「南々協力の大成功例」と自賛する。



 中国の原油輸入量の25%をまかなうアンゴラとのケースも国際社会の非難を浴びた。アンゴラが欧米への債務返済を滞納させる中、中国は「国際援助規範の無視」との批判を浴びながらも、借款供与に踏み切って同国指導部との関係を強めた。



 人権侵害などの問題が指摘される国への支援や相手国指導者との結びつきを優先し、効果を度外視した経済援助を絡め、「政経一体」となって利権獲得に奔走するのが中国だ。



 国際エネルギー機関(IEA)推計で中国は今や、日本を抜いて米国に次ぐ世界第2の石油消費国だ。20年までに国内総生産(GDP)を00年の4倍水準に拡大することを国家目標に掲げる中国はなりふりかまっていられない。



 一方でコンプライアンス(法令順守)重視が日本企業だ。新規油田開発には巨額の資金が絡み、ビジネスは表の世界だけでは済まない。だが、もはや裏の世界には手を出せなくなりつつあると、日本のベテラン商社マンは指摘する。



 その商社マンは「中国のやり方は国ぐるみのばらまきだ。日本企業には、とてもまねできない」とため息をつく。資源エネルギー競争で日本は後手に回らざるを得ない。


             ◆◇◆◇◆◇◆


 ■「安価で親切」中国製浸透


 興味深いのは、中東・アフリカ諸国で、中国の猛烈な「政経一体」を好意的に評価している人が少なくないことだ。



 カイロ大学政治経済学部のアジア研究センターの前所長を務めたムハンマド・サリーム教授は「中国は政治的野心をもたず、実利的な国と受け止められている」とみる。



 つまり「国際基準」を振りかざす先進国こそが「政治的」であり、「内政干渉」を避けてエネルギーや資源獲得にひた走る中国は「政治的ではない」というのだ。価値観の“逆転”が起きているといえなくはない。



 教授の指摘を裏付けるように、中国がアフリカや中東を相手にぶちあげた「協力フォーラム」への食いつきはよい。アフリカとは2000年から「中国アフリカ協力フォーラム」を発足させた。昨年11月に北京の人民大会堂で開催された第3回会合には、参加48カ国のうち国家元首35人、首相6人がそろい踏みした。



 胡錦濤国家主席は席上、(1)2009年までの対アフリカ支援倍増(2)中国企業の投資促進のための50億ドル基金創設(3)アフリカ統合プロセス支援とアフリカ連合(AU)会議場建設-など8項目の支援策を発表した。



 アラブ側ともぬかりはない。04年の胡主席のエジプト訪問の際、アラブ連盟(21カ国1機構)と「中国アラブ協力フォーラム」創設に合意した。昨年5月末に北京で開かれた第2回閣僚会合では「エネルギー分野、特に石油・天然ガス分野での協力の重要性を確認」する行動計画に調印。08年までに「中国アラブ石油協力会議」を開催することで合意した。



 もちろん、中国の浸透はエネルギー分野だけではない。サリーム教授は「これから一旗あげようと狙う30~40代のビジネスマンの中国詣でが始まっている」と語る。教授自身、今年すでに3回も訪中したが、ドバイと上海を結ぶ直行便はいつも満席。機内で隣り合わせたアラブ人たちは例外なく、「欲しい商品をすぐにそろえる中国側の対応の良さ」を口にしたという。



 カーステレオ用モーターの注文に訪れたアラブ人に対し、中国企業は「5日待ってくれ」の一言で希望通りの試作品を作り、3万個の納入契約が成立。トラクター買い付けに出向いた別のビジネスマンは空港からそのまま展示場に案内され、1日で契約が終わったと喜んでいたという。



 中国製品の品質には、中東でも依然、「安かろう悪かろう」のイメージがつきまとうが、ここでも変化は起きつつある。



 インフラ関係機器を取り扱う日本人ビジネスマンは「中国製は値段が半分か3分の1。性能は日本製に及ばないが、半分というわけではない。それなら中国製でいいではないかという技術者も出てきた。中国製の性能が追い上げてくるのは時間の問題。本当に脅威だ」と悲鳴をあげる。



 なりふり構わぬエネルギー確保と表裏一体をなすかのように、あらゆる分野で中国製品の浸透が進んでいる。日本の居場所はいよいよ狭くなるばかりだ。
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by sakura4987 | 2007-08-25 15:44

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