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◆【湯浅博の世界読解】中国は海自の穴を埋めるか



 (産経 07/10/31)


 防衛戦略を描くはずの防衛省といえども、生身の高級官僚がやることはみみっちい。だが、国会がこの前防衛事務次官のゴルフ接待をたたいているスキに、周辺には着々と駒を進めている国がある。海の向こうから漏れてくる情報は、中国の深謀遠慮である。
 「中国海軍が急遽(きゅうきょ)、夜間給油訓練を敢行し、それに成功したと聞く」(海上自衛隊OB)



 「日本に代わり中国が給油艦をインド洋に派遣すれば、軍事政権のミャンマーとスーダンの港を堂々と使える」(米海軍関係者)



 11月1日に日本のテロ対策特別措置法が期限切れになると、海上自衛隊の補給艦が撤収しなければならない。その穴を中国艦が埋める可能性が現実味を帯びてきたというのだ。



 日本は法的な制約からペルシャ湾の「戦闘海域」に海自艦を出せない。そこで海自はより安全なインド洋上に補給艦を派遣し、多国籍軍に給油をして間接的に関与してきた。野党はそれすらも反対する。



 海自艦が去れば、どこかの国が肩代わりをしなければならない。インド洋上に補給部隊を長期に派遣できるのは米英仏の3カ国しかない。ところが、米英両国はペルシャ湾内に補給艦を常駐させて余力がないし、フランスのそれは空母に随伴しているから小回りがきかない。



 このままだと、インド洋上のパトロール能力が半減し、洋上のテロ攻撃や海賊の脅威が増大する危険がある。原油の9割を中東に依存する日本にとっては、死活的な問題である。



 実際に2004年4月にペルシャ湾内で日本郵船の大型タンカー「TAKASUZU」(28万トン)がテロ攻撃を受け、寸前で撃沈を免れている。このとき、攻撃を阻止した米軍兵士3人が死亡したことを忘れるべきではない。



 ところが、わが国会は高級官僚のゴルフ、マージャン、焼き肉の接待にばかり気にとられ、国家戦略を縦横に語らない。



 米海軍技術顧問の北村淳氏は、「多国籍軍の苦境を助ける」名目で中国が補給部隊を派遣する可能性が高まっているとして、ふたつの理由をあげる。



 「動機その1」は、原油輸入量の50%を中東原油に依存しており、シーレーンを海上テロから守ることは中国の国益につながる。



 「動機その2」は、スーダンの石油利権を手に入れるため、中国が虐殺を黙認しているとの悪評を避けるチャンスだ。スーダンに平和維持部隊を派遣する際、海軍が「インド洋展開」を口実にミャンマーやスーダンの港を増強できる。



 中国にとっては米国に恩を売りながら、シーレーン防衛を確保するための海軍補給基地を完成する絶好の好機到来なのだ。



 筆者が中国海軍の参謀なら、準備を怠らずにタイミングをはかって即決するだろう。逆に、米国海軍の参謀なら、戦略思考の欠如した日本との同盟強化にはリスクが伴うと判断する。



 米国にとっては、日本があっさりと戦線離脱をすれば、安倍前政権が進めてきた日米印豪の“海洋同盟”からも再び抜けてしまう懸念が強くなる。信頼関係の著しい失墜である。



 海自の中には、中国海軍の給油技術に疑問を投げかける向きもある。しかしこの数年、中国海軍は米欧主要国との海上合同演習を積み重ねてきた。



 気になるのは04年の中仏海軍による大規模演習以降の動きにある。英国海軍、米国海軍、この10月の豪州軍、ニュージーランド軍とも演習を重ねている。いずれの場合も、中国は駆逐艦のほかに補給艦を参加させている。



 国会が浮世離れした議論をする間に、日米同盟が綻(ほころ)び、米中接近が加速していく。
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by sakura4987 | 2007-11-03 14:15

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