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◆【溶けゆく日本人】蔓延するミーイズム(1)



          キレる大人たち 増え続ける“暴走”

 (産経 08/2/4)

 http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080204/sty0802040808001-n1.htm



 「どういう応対をしているんだ!」。閉店時間間際の神奈川県内の大型スーパー。食品売り場のレジ前で、40歳前後の男性客が大声を張り上げた。

 きっかけは傍目にはささいなことだった。会計待ちの列に並んでいる途中、客をさばいた別のレジの店員が、すぐに「こちらへどうぞ」と案内しなかったのだ。急ぐがゆえの叱責だったはずが、男性の怒りはいっこうに収まらない。店の責任者を呼び出すように告げ、店員10人ほどを横一列に並ばせて、怒りをはき出した。店のスタッフは1時間以上にわたってひたすら頭を下げ続けた。

 トラブル処理にあたった社員は「応対に落ち度があったのは事実。だが、突然、あまりのけんまくで長時間怒鳴られたため、店員はかなりショックを受けていた」と打ち明ける。

 東京都内の飲食店。中高年の男性客が、勘違いから予約の1時間以上前に訪れた。店はまだ準備を始める前。フロント近くの待合席でしばらく待ってもらうよう告げると、「予約しているのになぜ通せない」と言ってテーブルを拳で叩きながら怒鳴り始めた。女性店員(30)は「一方的に自分の都合を押しつけるばかりで、開店前だという事情など全く聞く耳を持ってくれなかった…」。

 税務署の窓口で女性職員を怒鳴りつけ、平身低頭のスーパーの店員に延々大声を張り上げる-。ときに自分勝手にも思える言動を繰り出し、周囲と摩擦を引き起こす…そんな「新老人」の登場を書いた作家、藤原智美さんの『暴走老人!』(文芸春秋)。昨年8月に発売され、7刷を重ねる話題作になった。

藤原さん自身が、公共の場所でキレる高齢男性を立て続けに目撃したのが執筆のきっかけだ。「企画意図を話したとき、『本当にそんなことがあるの?』と驚く人は少なかった。思い当たる体験をしている人が多いのでは」。異色の老人論がウケた理由を、藤原さんはそう分析する。

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 警察庁がまとめた平成18年の犯罪情勢。刑法犯の認知件数が15年以降減り続ける一方で、暴行事件の検挙件数は10年前の約4倍に急増している。年齢別に10年前と比較した伸び率をみると、10代がほぼ横ばいなのに対して、60歳以上(12・5倍)、50代(5・6倍)と中高年層の増加が際立つ。

 原因の8割は「憤怒」だ。若者の凶行とセットで語られることが多かった「キレる」。豊富な社会経験を積み、分別を備えているとされる大人たちが、怒りを抑えられず“暴走”するケースが増えている。

 昨年、東京消防庁の救急隊員が思わぬ災難にあった。11月、腰痛を訴える女性からの通報を受け、救急車が新宿区内の現場に急行。早速、搬送先の病院と連絡を取り合った。ところが、出発をせかすこの女性の夫が突然隊員の腹を殴り、救急車の窓ガラスを割って暴れた。

 また5月には、酔っぱらった中年の男が、救急車内に担ぎ入れられたとたんに怒り、傘を振り回して隊員の鼻の骨を折るという事件もあった。

 同庁は顔全体を覆う強化プラスチックのカバーを付けたヘルメットや、防刃チョッキなどを用意。暴力などを受けた場合は、原則として告訴・告発する姿勢を徹底してきたが、事態が改善する兆しはない。

昨年1年間に救急現場で隊員が暴行を加えられた傷害件数は、統計を取り始めた平成元年以降で最多の24件に上った。救急指導課の竹内栄一係長は「助けようとした相手に暴力を振るわれるようでは、救急隊員の使命感がそがれかねない」と困惑する。

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 不特定多数の人が交差する都心部の駅。頻発する乗客の暴力行為から駅員の身を守る取り組みが進む。ポケットサイズの「お客様応対ハンドブック」。日本民営鉄道協会が2年前に作製した接遇マニュアルだ。

 冊子の大半を占めるのが危険予知シート。けんかの仲裁や迷惑行為の注意など、トラブルが起きやすい状況をイラスト入りで説明、どんな危険が潜んでいるのかを明らかにする。対応法も「複数人で対応」「(客の)手・足の動きに注意する」「酩酊者には背中を見せない」など、非常に細かく具体的に記されている。

 同協会労務部の小松慎太郎さんによると、駆け込み乗車の直前でドアがしまったことに腹を立て、車掌の顔めがけて傘を振り回したり、携帯電話を車内に忘れたという男性に対応した駅係員が、興奮した男性にいきなり窓口にあった電話機を投げつけられた…などの事例が実際にあったという。「加害者の大半は酔客だが、理由もはっきりせず突然暴行を受ける例もあり、被害の程度は深刻化している。従業員の安全を守る具体策が必要だった」とマニュアル作製の経緯を説明する。

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 東京・高田馬場の日本心理相談研究所。所長で、心理コンサルタントの河田俊男さんが中高年層を中心にキレやすい大人が増えてきたと感じるのはここ10年。雇用の先行きに不透明感が漂い、情報ツールが急速に普及した時期と重なる。河田さんは「メールなどで即座に回答を求められる機会が増え、仕事の評価も成果主義に変わる。ストレスが蓄積しやすくなる一方で、会社には余裕がなくなり、発散する機会は減っている」と指摘、職場などでため込んだストレスを公共空間で爆発させる構図を浮かべる。


 サービスを受ける消費者の権利意識の高まり、身体的な問題…キレる原因は多分に複合的だ。作家の藤原さんは、日常生活を送る地域社会で、見知らぬ人に感情を爆発させる高齢者が多いことに着目する。「勝手な行動を抑止する役目も果たしてきた地域コミュニティーは崩壊寸前。歯止めがなくなり、エゴが露出しやすくなっている」(海老沢類)

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 連載「溶けゆく日本人」第5部のテーマは「蔓延するミーイズム」。モラルを破壊する自己中心主義の“肖像”を描きます。

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 《メモ》 東京消防庁によると、救急隊員に暴行したり救急車を傷つけたりする「妨害行為」の件数は昨年1年間でこれまでで最多の50件。5年前に比べほぼ倍増した。傷病者本人が行うケースが最も多く、全体の半数を占める。

 また日本民営鉄道協会によると、大手私鉄16社とJR3社などでの駅員や乗務員への暴力行為は平均して1日 1.7件発生。加害者年齢(判明分のみ)は、20代以下は17.8%。30~50代で68%を占め、60代以上も13.9%に上った。
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by sakura4987 | 2008-02-16 12:42

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