◆「今後重要なパートナー」23% 存在感薄れる日本
ASEAN6カ国世論調査
(フジサンケイ 2008/5/13)
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200805130009a.nwc
■「中国」33%と開き
日本の外務省がベトナムも含む東南アジア諸国連合(ASEAN)6カ国を対象に実施した世論調査で、ASEANにとって今後の重要なパートナー国として「日本」よりも「中国」を選ぶ傾向が強まっていることが明らかになった。急成長した中国との経済関係が深まるASEANで、日本の存在感が相対的に弱まった実態が浮き彫りになった。
この調査は外務省がインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポールとタイ、ベトナムの6カ国で18歳以上を対象に、2~3月に実施してまとめた。
ASEANにとって「現在の重要なパートナー」を聞いたところ、「中国」との回答は30%。「日本」は中国をやや下回る28%だった。ただ、「今後の重要なパートナー」としては中国が33%に拡大する一方、日本は23%に縮小し、中国の存在感がASEANの近未来においてさらに増大する傾向が明らかになった。
また、国別にみるとインドネシア、フィリピン、ベトナムは重要国に日本を選ぶ人が最も多かったのに対し、経済発展が進んでいるマレーシア、タイ、シンガポールは中国を選ぶ人が最も多かった。対中投資や貿易が進んでいることが背景にあるとみられている。
重要国でインドとの回答は「現在」で全体の1%しかないが、「今後」を問うと6%に拡大。中国と同様に経済の急成長が存在感の浮揚につながるもよう。
経済産業省が「中国やインドの発展で日本の存在感が弱まる可能性が強い」と懸念しているが、ASEANにおける対日認識の低下はすでに明白といえる。
在ハノイ外交筋は「首脳間の相互往来や政府開発援助(ODA)だけでなく経済関係の強化が2国関係の強化に欠かせない」と指摘するが、中国・インドとASEANの経済関係が拡大するほど日本の影響力低下は避けられない状況だ。
一方、ASEANが日本との間で進めている経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)で期待する事象として、「ASEAN各国の経済構造改革の推進」との回答が27%。「日本からの技術支援」は19%で、自由貿易の制度を整えることで、自国の産業強化と日本の持つ技術力の導入に期待感を示している。

