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◆中台急接近どう向き合うか 【東亜春秋】編集委員・山本勲



 (産経 2008/6/10)


 5月20日の馬英九・台湾新政権の発足を機に、中国と台湾が急接近している。11日には双方の交流団体協議が9年ぶりに再開し、週末チャーター直行便の7月開設で合意する。

 馬総統が就任演説で「中華民族同士の平和共存」を呼びかければ、胡錦濤・国家主席が呉伯雄・国民党主席との会談で「台湾の国際社会参加」に協力姿勢を示すという、未曾有の局面を迎えている。日本はこの新事態にどう向き合うべきだろうか。

 先月28日の北京での国共両党トップ会談ほど、中台の融和を印象づけたものはない。胡主席が四川大地震への台湾の支援に「深く感謝」し、「中華民族の団結と互助」を称揚すれば、呉主席は「骨肉相つらなる中華民族の感情」で被害者への哀悼を表した。

 1時間の会談で「中華民族」という言葉が十数回も行き交う「同胞愛あふれる」会談となった。双方は(1)主権をめぐる争点の棚上げ(2)1992年の中台合意(「中国は一つ」と認めるが、それが中華人民共和国か中華民国かはお互いの解釈に委ねる)(3)経済交流から話し合う-ことで合意した。

 胡主席は宴席前に呉主席と2人だけで再会談、宴席では1960年物の超高級マオタイ酒を用意してもてなした。

 台湾メディアによると、胡主席は酔いが回るころ合いを見計らい「五輪開幕式では、聖火の入場から点灯までを中台双方のランナーで進める」よう提案した。呉主席は「馬総統に伝える」とのみ答えたそうだが、事実なら酔いは一気に吹き飛んだに違いない。

 うっかり賛成でもしてメディアに漏れたら、大騒動になっただろう。共同の聖火点灯が実現すれば、世界に「中台統一近し」との印象を与えかねないからだ。

 胡主席の“深謀”も相当なもののようだ。日本では福原愛さんとの卓球で懸命にスマッシュを打ち込むいちずな姿をみせたが、実は“クセ球”も名手かもしれない。

 ともあれ、数カ月前まで一触即発の危機を重ねた中台関係は様変わりだ。陳水扁前総統は「台湾独立」を唱え、「中台は別々の国」と強調したが、馬総統は就任演説で「両岸(中台)は共に中華民族に属す」と宣言した。

 総統任期中は「独立せず、統一せず、戦争せず」と公約したが、中国民主化後の統一を否定していない。胡錦濤政権の台湾政策は「台湾独立阻止と将来の統一」だから、そう大きな違いはない。数年内に共同市場の形成や平和協定締結などへと、関係がさらに深化する可能性もある。

 与党が議会の約4分の3を占め、馬総統の支持率も高いから中台接近を遮るものがない。「現状維持のはずが、いつの間にか中国にのみこまれかねない」との懸念が米国からも聞こえ始めた。

 中台の緊張緩和が進むことは大いに結構だが、両者が連携して尖閣諸島の領有権や歴史問題で日本に対抗する事態は御免被りたい。「民主台湾」で民意に背いた中台統一はなかろうが、民意が時の勢いに振り回されることもある。

 かといって日米が融和を妨げれば、中台の中華民族主義を刺激して逆効果を生みかねない。

 日米は世界保健機関(WHO)加盟などを通じた、台湾の国際社会復帰をさらに支援すべきだろう。日台、米台の自由貿易協定(FTA)を締結する好機でもある。台湾を孤立させないことが、台湾の中国に対する交渉力を高めることにつながる。
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by sakura4987 | 2008-06-13 16:09

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