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◆崩れ落ちる官僚国家

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      山本善心の週刊「木曜コラム」<第186号>2008.06.19
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                         時局心話會代表 山本善心
今週のテーマ


 日本社会は個人であれ団体であれ、政官民を問わずマモニズム(金儲け
主義)の風潮に苛まれている。「居酒屋タクシー」接待問題では、財務省38
3人、金融庁16人、農水省13人、環境省、文科・防衛両省など13省庁で
502人に上る国家公務員たちが、13400回を超えるサービスを受けたと公
表された。これで、公務員とタクシー運転手がビールやつまみ・金品の授受
を通じて特別な関係であることが明白になった。

 これらは氷山の一角であるが、ここにきてマスメディアは一斉に国家公務
員の不正問題を取り上げている。高給取りの官僚が現金や金券をタクシー
運転手からせしめるという、悪代官のような小ずるさを絶対に許せないとす
る納税者の感情は無視できまい。

 財務省は午前0時過ぎまで残業した公務員にタクシーチケットを配布す
る。06年1年間の利用額は4憶8000万円(本省と国税庁のみ)と聞くが、
民間から見れば驚くべき数字だ。なぜこんな深夜まで仕事があるのか。0
時半になると、待ってましたとばかりにタクシーが動き出すという目撃者の
話がある。疑問や不信を招くような行為は、国家公務員の倫理規定に反す
るものだ。財務省の上司は監督責任者としてこの問題を国民に公表し、厳
正に処分すべきではないか。


官僚機構の劣化


 これまで戦後の貧困からの高度経済成長を演出し、治安と基礎教育を果
たした官僚機構の評価は高い。しかし日本の繁栄に寄与した官僚が、いつ
しか国家や国民のためではなく、手元に集まる巨大な資金と権力を自分た
ちの利益のために使うようになったのが今日の姿だ。

 つまり彼らは国家国民に奉仕するより、仲間たちの安楽と富貴に寄与する
存在に成り下がったのである。6月17日の経済財政諮問会議では、税金の
無駄遣いの見直しに熱意が示された。首相も増税の前提として見直し発言
を行っている。しかし道路特定財源に見る一般財源後の行方は、まったく不
透明だ。

 官僚主導による規格規制は制度疲労を起こし、機能を不全に陥ったとい
うわけだ。それゆえ官主導から民意を反映した政治主導に変わらざるを得
ないという兆候が見え隠れする。つまりグローバル経済、IT、世界化による
構造変革の前に行政の仕事は遠のき、官主導の基盤は揺らいでいる。


天下り、肩たたき


 現在、101ある独立行政法人(独法)は、職員数が全法人で13万人を超
え、年間3兆5000億円の国費が投じられている。一方特殊法人には450
0法人に2万8000人が天下り、年間5兆9000億円の税金が使われてい
る。これら天下り先に使われる税金に無駄遣いやねじれ国会で見る道路特
定財源の無駄遣いもある。しかし、公益法人や関連企業に仕事を丸投げに
する、官僚の天下り先企業に対して、政治の厳しいチェックが問われている。

 国家公務員には「肩たたき」制度があり、出世できなかった官僚を早く辞
めさせて公益法人や独保型の企業に再就職させる「早期退職勧奨」という
慣習があった。これは企業に天下った官僚OBが出身省庁に口利きして仕
事を回してもらうというものだ。

 これが官製談合による「お土産つき天下り」というものである。官僚の口利
きで仕事が回され、税金が食い物にされてきたのも、官民の癒着構造が常
態化しているからだ。


優秀な官は過去の話


「一流の秀才は官庁に集まる」というのが明治以来の伝統であった。確かに
戦後の成長過程で官僚の果たした役割は大きく、我が国を世界の経済大国
にのし上げる役割の一端は高く評価してもよい。それゆえ退職後の天下り
先など、生涯の生活保証は暗黙の了解であった。

 しかし安倍首相の時代は、すべての面で霞ヶ関に権力が一極集中する愚
を避けようとした。「中央省庁に人材を確保する必要はなく、政策は若い政治
家とそのスタッフがやればよい」という考えによるものだ。これは米国型の官
僚組織とシステムであるが、米国では官僚は単なる使い走りとしか考えてお
らず、政権が交代すると高級官僚3000人が入れ替わる。

 米国でいうエリートや世界的な秀才とは、大学院の博士課程や修士課程
を修了した人がほとんどだ。今やすべての評価は世界基準であり、世界で
通用する能力が評価される時代の屈折点にさしかかろうとしている。我が国
では、世界に通用する人材の確保が今後の課題といえよう。


官は能力主義に転換せよ


 筆者は、京都大学名誉教授である勝田吉太郎氏とは、韓国や台湾での弊
会主催の研究会など、長年にわたり行動を共にする機会があった。勝田氏
は以前、現在の学生の質的な状況について次のように述べたことがある。

「今、一学年の生徒数は京大法学部で400人、東大法学部で600人いる
が、優秀な人材はどちらも20%くらいで、人物的にも信用できる。続く20%
は、努力次第で先の20%に入れる可能性がある。しかし残りの60%は勉
強もしないし、人格的にも問題がある。こんなダメ学生が将来官僚となって
国政を預かることになれば、日本の将来は大丈夫かと心配になる」

 官に人材を集め官に頼るシステムは、後進国のものである。日本は自由
と民主主義が定着した先進国で、目標も多元的である。取捨選択を権力が
行うのではなく、民主的に行う国として、官主導から民主導に変わることが
望ましい。これは、年次主義から能力主義への移行が急がれる所以であ
る。


行政改革は民中心


 先日破綻した北海道夕張市は「全国最低の行政サービス」と「全国最高の
市民負担」で市民生活を苦しめてきた。財政破綻は能力のない役人たちの
無策による結果物だ。夕張市にとどまらず、130億円をスキー場に投資し
て借金に苦しむ長野県、職員らの人件費削減と議員報酬削減に乗り出した
大阪府など、山積する自治体の難問は官主導の失敗によるツケに他ならな
い。

 現在各県では、自治体財政健全化法により、国が監視を強めているが、
やることは歳出削減しかない。しかし総務相がまとめた昨年度の定員要求
は、増員5952人、削減3488人で、逆に2464人の純増だ。行革には国も
身を削る姿勢が必要であるが、官僚の自己増殖本能は止まらない。政治が
ストップをかけねば、これらは制止できないのだ。

「小さな政府」実現に必要な国費削減に、行政は熱心ではないようだ。官僚
行政は右肩上がりの時代には通用するが、グローバル化市場競争、低成
長時代には適応できないことが証明された。官僚主導による政策形成が破
綻したが、東京の石原都知事、大阪では橋本知事など民間人の登場で、こ
れまでの無駄遣いに対する大改革が動き出した。


すべてのツケは国民に


 今や日本国民は、公務員の事なかれ主義と無責任体質の一掃に目を向け
ている。自分たちの財政破綻のツケを、増税という形で国民に背負わせよう
としている。さらに医療保険制度では、高齢者を対象に大きな負担を強いた。
しかも、こうした国民の死活に関わる重要案件を政争の具にする政治にも、
国民の反発が拡がりを見せている。

 年間で行政に支払われている人件費や一般諸経費も、妥当であるか否か
再点検が必要だ。のみならず行政の無駄遣い、談合、道路公団など、数え
上げればきりがない無駄な国税にメスを入れるのは、政治主導であること
が肝要だ。官僚に対する世論の不信と疑惑、反発はもはや止まることがな
く、待ったなしだ。


公務員改革法案の成立


 6月6日、自民・公明・民主の賛成多数で国家公務員制度改革基本法が
参院本会議で可決・成立した。同法案の柱は、①幹部・人事を一元管理す
る「内閣人事局」の設置、②首相を補佐する「国家戦略スタッフ」の創設、③
政官接触の記録の作成と公開・透明化、④キャリア制度の廃止などである。
今回の国家公務員法改革では天下り先の廃止が先送りされたが、これは
民主党政権でやりたい案件だとの意図が読み取れる。
 
我が国は、総理大臣の能力次第では今後思い切った大改革ができる。ま
た世論の動向や声が制度改革の鍵を握ることになる。この公務員改革は
まだ入口の段階であるが、政治主導のスタートを切るものであり、膿を出し
切ることを望みたい。

 自民党や民主党で、若い政治家が出番遅しと待っている。日本を改革す
るのは若い政治家であり、改革こそが世界と共存して自由、平和、安全、
繁栄を守る日本再生への出発点だ。筆者は若い優秀な人材がまともに成長
して、次世代に安心できる国を作ってほしいと願っている。
次回は6月26日(木)
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by sakura4987 | 2008-06-24 12:00

毎日の様々なニュースの中から「これは!」というものを保存していきます。


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