◆【沖縄】知事・経済人が香港視察 観光、経済交流促進に弾み
(世界日報 2008/7/26)
直行便、今月末から毎日運航
■ゴーヤーや島ラッキョウなど 沖縄ブランド創出へ
仲井真弘多知事はじめ県関係者および県経済人代表ら約六十人の香港経済視察団(団長・國場幸一県商工会議所連合会会長兼沖縄香港日本人協会会長)が先月十六日から十九日まで香港を訪問、香港と沖縄との観光、経済交流の促進に弾みを付けた。(那覇支局・竹林春夫)
「香港エクスプレス航空の直行便開設を契機に、香港と沖縄との交流をしっかりやりたい。観光振興から物産PRまで有益な活動にしたい」
仲井真知事は六月十六日夜、那覇国際空港で行われた香港視察の出発式でこう語り、香港との交流に意欲を見せた。
視察は、知事・県関係者グループと経済視察団の二つに分かれて行われた。
知事関係者によると、仲井真知事は香港滞在中の十七日に、香港エクスプレス航空本社にロニー・チョイ社長を訪れ、直行便開設のお礼とともに沖縄からの香港観光への努力を示した。これに対し、チョイ社長は沖縄路線の好調な状況を踏まえ、さらに増便を検討すると伝えた。
香港エクスプレス航空の直行便は、四月三日から開始、現在、週四便運航しているが、香港・沖縄間の平均搭乗率が75%と好調だ。この実績を踏まえて、今月二十九日から十月二十五日までの三カ月間毎日運航することになった。
知事はその後、沖縄行き観光商品販売旅行社など観光関連企業を訪問したほか、那覇空港の国際貨物基地化を目指す全日空(ANA)関連会社のアジア航空貨物ターミナルを視察した。
その間、県産品の特売をしていたシティースーパー・タイムズスクエア店では、経済視察団と合流。知事は沖縄県の法被を羽織り、地元客に県産のゴーヤーや黒糖、パイナップル等を一人一人手渡した。
先月十八日には知事は、日系スーパーや香港政府運輸・住宅局長などを訪問したほか、夜には、香港在住の県系人経営「えん」グループの店「ちゅら」を訪れ、地元の人や県人会の人々と会食をした。「知事の積極的な姿勢にわれわれも刺激を受けた」と視察団団長の國場会長は語る。
一方、経済視察団は十七日、香港貿易発展局や香港政府投資推進局から香港の貿易状況、投資状況のレクチャーを受けたほか、香港ジェトロで日本と香港との貿易状況の説明を受けた。
「返還後の香港の経済発展力には目を見張るものがある。沖縄で何を参考にして、何ができるか、少しヒントを得た」
視察団員の会社社長は、自社商品の香港への市場開拓に向け可能性を探っていた。
沖縄県は平成十八、十九年の二年間にわたり、「沖縄県産品海外展開戦略構築事業」を展開。その一環として香港の大手日系スーパーに県産野菜を出荷し、当初の試験販売から今では本格的な常設販売へ移行した。香港では、中国野菜の残留農薬問題から高品質のメード・イン・ジャパンの野菜に人気が集まり、今年度は約四千㌧の輸出目標を掲げている。
今後は、先行する本土産野菜との価格競争は残るものの、冬場の端境期を中心に定番野菜を販売し、将来的にはゴーヤーや島ラッキョウなど沖縄ブランドを創出していく予定だ。
視察団は十八日には、香港からマカオに高速船で移動。マカオは世界遺産で有名だが、何といってもカジノのホテルが乱立する島だ。マカオでは、マカオ政府観光局を訪れ、観光産業の概要に関するレクチャーを受けた。マカオには中国、香港からの観光客が大半を占め、マカオ税収の約八割がカジノ収入であり、今後もカジノを建設する予定だ。
視察団からは、カジノから派生する教育問題、人材育成問題などの質問が出たが、「経済的に豊かになっているマカオ市民にとって大きな問題ではありません」と同局担当者の答弁だった。
その後、ウィン、ベネチアンなどのカジノ施設を視察した。「カジノというより一大リゾート施設だ」――視察団の一人は、その規模の大きさ、エンターテインメントの種類の豊富さに驚きを隠さなかった。

