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◆裏千家前家元・千玄室 「自浄其意」釈尊の教え



 (産経 2008/9/7)

 このところ、益々(ますます)身辺多忙である。

 茶人の私が何故(なぜ)そんなに忙しいのか、と思われるのは当然であろう。茶人は、茶室で毎日茶を静かに点(た)て、賓主互換(ひんしゅごかん)(亭主と客が一体となり同心になること)の境地になるのが本来なのである。その為には、心身清浄を心がけて、己の稽古(けいこ)に励み、また、内弟子達の指導に当たる。いわば家に在っては修道一筋に、外に出れば茶道の良さを人々に伝え布教をしなければならない。私は80歳になって家元の座を長男に渡した。本来一世一代の家元であらねばならないきまりである。千利休から代々受け継ぎ私で15代。その中に一人だけが生前に代を譲って致仕した(宮仕えをやめる)。それは明治維新に生きた11代の宗匠である。私は40年近く家元の座にあった。歴代も大体その辺りで交替している。

 それより早い人もあった。私もこの辺りで自分自身の茶道を最終的に修ずると共に、新しき方向を長男に開拓させた方がと思い、あえて代を譲ったのである。

 そんなことで、「時間が出来たであろうから」と、いろんな場に引っぱり出されることが多くなった。幸い喫茶と日々の修道により、前向きの姿勢をもっているので心身すこぶる健やかである。忙しいほど新たな使命感に包まれるようで、毎日を「生かされていること」に感謝を捧げ、「有り難い」を繰返し念ずるこの頃である。

 10年前に逝った最愛のパートナーである家内と45年間、国内はもとより海外にも茶道の布教活動を幅広く努めてきた。そのお陰で世界各地に蒔(ま)いた茶道の種の一粒一粒が育ち、花を咲かせるようになってきている。世界平和の実現に少しでも役立つようにと、茶道を通じて「一●(わん)からピースフルネスを」の目標が、着実に稔りつつある。

 或る人が、釈尊の10大弟子の中で多聞第一といわれる阿難(あなん)尊者に、過去7仏の教えとはどんなことなのだろうかと問うた。7仏とは毘婆尸仏(びばしぶつ)、尸棄仏(しきぶつ)、毘舎浮仏(びしゃふぶつ)、拘留孫仏(くるそんぶつ)、拘那含牟尼仏(くなごんむにぶつ)、迦葉仏(かしょうぶつ)、釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)の7仏をいう。ともかくこの問いに対して、

 諸悪莫作(しょあくまくさ) 諸々(もろもろ)の悪を作すことなかれ

 衆善奉行(しゅうぜんぶぎょう) 衆(もろもろ)の善を奉行せよ

 自浄其意(じじょうごい) 自(みずか)ら其の心を浄(きよ)くする

 是諸仏教(ぜしょぶっきょう) 是れが諸仏の教えである

 そのように答えられた。なんでもないような教えだが果してこの一つ一つ、実行実現ができるかどうか。この教えの中心はお分りになると思うが、自浄其意であり、これが人として生きるために重要であると思う。

 中国の唐代、杭州に道林禅師という方がいた。たまたま、白楽天(白居易)が杭州の刺史となって赴任するので、「正しい政治を行う心得」を道林禅師に問うた。その時、禅師はこの教えを指示したという。その後、白楽天は一生懸命にこの教えをもって行政に努めたのである。政治家も経営者も少しはこのような心得をもってほしい。すべての人がこうした気持で、今日の最悪の世相を少しでも改善するよう努力しようではないか。人は自浄其意で生活することによって幸せがあることを釈尊は教えられた。(せん げんしつ)

●=怨の心を皿に
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by sakura4987 | 2008-09-08 14:19

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